『ヴェノム』続編は壮大なスパイダーバースの始まり? カーネイジだけじゃない予告編を考察
壮大なスパイダーバースの始まり!?
そしてそして! この予告編でこのマリガン刑事が読んでいる新聞(タブロイド紙)にご注目ください。デイリー・ビューグルという新聞です。これはコミックではスパイダーマンの世界に登場する新聞で、トビー版スパイダーマン映画でも重要な役割を担っていました。
この予告編で確認できるデイリー・ビューグルのロゴは、トビー版スパイダーマンの映画のデイリービーグルのロゴと一緒なのです。つまり『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』はトビー版スパイダーマンの映画と同じ世界観かもしれない。さらに! この新聞の記事の中に“**ENGERS”という文字が一瞬見える!と発見したファンがいて(僕は何度も予告をスロー再生したのですが自分のPCでは確認できず)、これはどう考えても“AVENGERS”のことでしょうから、本作はアベンジャーズともつながっている。本来別の世界観だったハズのMCUとリンクしているかもしれないのです。ソニー・ピクチャーズによる、MCUとは別のスパイダーマンを核とした映画世界はSPUMC/SONYPICTURES UNIVERSE OF MARVEL CHARACTERSという名前がついています。このSPUMCはソニーが今まで作ったスパイダーマン映画(それこそトビー版スパイダーマン映画シリーズも)包括されるそうです。したがって『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』はSPUMUとMCUをつなぐ作品になるかもしれないのです。
SPUMUの『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』の次に、MCUの『Spider-Man: No Way Home(原題)』が公開され、その次にSPUMCの『モービウス』(ジャレッド・レトがバンパイア系ダークヒーローを演じる。これもコミックではスパイダーマン発のキャラ。この作品の予告編にもMCUとつながる要素がありファンをざわつかせました)が封切られます。これら3本の連続公開でSPUMC×MCUの壮大なスパイダーマン世界=スパイダーバースが作られるのかもしれません。
なお、今回の監督はアンディ・サーキス。MCU映画『ブラックパンサー』のヴィラン、ユリシーズ・クロウを演じた人ですから、ここでもMCUとの縁がありますね。
これだけでもワクワクするのですが、この予告編にはさらにアメコミ好きをジーンとさせるシーンがあります。エディ/ヴェノムが訪れる雑貨店でヴェノムの触手が触れる雑誌にご注目。その表紙はスタン・リーさんなのです! 『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』は9月24日全米公開。日本でも2021年中に公開されます。早くヴェノムに会いたい!
■杉山すぴ豊(すぎやま すぴ ゆたか)
アメキャラ系ライターの肩書でアメコミ映画に関するコラム等を『スクリーン』誌、『DVD&動画配信でーた』誌、劇場パンフレット等で担当。サンディエゴ・コミコンにも毎夏参加。現地から日本のニュース・サイトへのレポートも手掛ける。東京コミコンにてスタン・リーが登壇したスパイダーマンのステージのMCもつとめた。エマ・ストーンに「あなた日本のスパイダーマンね」と言われたことが自慢。現在発売中の「アメコミ・フロント・ライン」の執筆にも参加。Twitter
■公開情報
『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』
2021年全国ロードショー
監督:アンディ・サーキス
出演:トム・ハーディ、ウディ・ハレルソン、ミシェル・ウィリアムズ、ナオミ・ハリス
配給:ソニー・ピクチャーズ
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