注目の若手女優、古川琴音の躍進が止まらない 豪華俳優揃う『コントが始まる』は新たな挑戦に

 菅田将暉主演の日本テレビ系土曜ドラマ『コントが始まる』で、有村架純演じる里穂子の妹・中村つむぎ役を演じる古川琴音。NHK連続テレビ小説『エール』での娘役で注目を集めて以降、現在では出演作『街の上で』が話題を呼び、日テレGP帯ドラマ初出演の『コントが始まる』では菅田、有村ら豪華キャストと肩を並べるなど成長著しい。

 その確かな演技力から、芸能界のキャリアが長いように見えるが、古川がこの世界に入ったのは22歳。ただ、中学、高校は演劇部、舞台について専門的に学びたいと立教大学の映像身体学科に進学、英語劇のサークル、ESSドラマセミナーで稽古と舞台に情熱を注ぐなど演技への確かな知識と経験はすでに折り紙付き。就活のタイミングで一度チャレンジしてみようと、憧れの満島ひかりが所属する(現在は退所)安藤サクラや岸井ゆきのなど個性派役者が多く在籍するユマニテのオーディションに合格し所属したという経緯の持ち主だ。昨年古川を知った人は多いと思われるが、実際に彼女のキャリアもまだ始まったばかりなのだ。

 彼女の個性は、演じる役によって、その印象から年齢まで変幻自在に映ること。それでありながら、しっかりと視聴者の印象に残る絶妙なキャラクター性を放つ。個性と作品の雰囲気を両立できる稀有な女優だろう。

 彼女の出世作となった『エール』では、古山裕一(窪田正孝)と音(二階堂ふみ)夫妻の愛娘・華役として物語の後半に登場。2人の愛情を受け育てられ、特に力強い性格の音の娘らしく、しっかり者の娘を演じた古川。子役からバトンタッチした際にも、2人の娘として違和感なく溶け込み、二階堂とは2歳しか違わないのに、きっちり娘に見える雰囲気を出していたのは古川がなせる技だ。特に朝ドラのヒロインの娘役は、物語のスパイスになりつつも、あくまでもバイプレイヤーとして悪目立ちせず、何があっても親の期待を裏切らない安心感が必要。そうしたキャラに頼らない役で、思春期の叶わぬ淡い恋心や、大人になって戦後の日本を支える看護師としての力強さを表現し、そして結婚という、娘役として王道の人生経験を演じていく、その成長期の変化をさりげなく演技で見せる。これまでの古川の演技を見てきた視聴者にとっても実に興味深い役柄だったように思う。

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