有村架純が語る『バイプレイヤーズ』での特別な経験 「新しい風が吹いたような気がした」

 2017年1月期にテレビ東京のドラマ24枠で放送された『バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~」』から始まり、2018年には第2シリーズ『バイプレイヤーズ〜もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら〜』が放送された『バイプレイヤーズ』シリーズ。先日最終回を迎えた第3シリーズ『バイプレイヤーズ〜名脇役の森の100日間〜』に続いて公開された映画『バイプレイヤーズ〜もしも100人の名脇役が映画を作ったら〜』は、第2シリーズの放送期間中に急逝した大杉漣さんの夢でもあった『バイプレイヤーズ』シリーズ初の映画版となる。

 そんなシリーズの集大成とも言える映画『バイプレイヤーズ』に集結したのは、レギュラーメンバーの田口トモロヲ、松重豊、光石研、遠藤憲一をはじめ、過去作にも登場したキャストを含む全100名の“バイプレイヤーズ”たち。中でも主演を務めることが多い有村架純の出演は多くのファンに驚きをもって迎えられた。今回はその有村架純にインタビュー。本人も「何か新しい風が吹いたような気がした」と語るほど、今回の映画『バイプレイヤーズ』への出演は有村にとって特別な経験となったようだ。

「自分の中で何か新しい風が吹いたような気がした」

ーー2017年の1月から連続ドラマとして始まった『バイプレイヤーズ』シリーズですが、有村さんも作品をご覧になっていたんですか?

有村架純(以下、有村):過去の作品も観ていました。皆さん本人役でご出演されているということもあり、昔からの仲間である大人たちが一緒に、ただただ楽しみながら作品を作っているのが純粋にとてもいいなと思っていました。私もかつて共演したことのある方と一緒に作品づくりができることにはうれしさを感じるのですが、田口(トモロヲ)さん、松重(豊)さん、光石(研)さん、遠藤(憲一)さんという、時代を作られてきたような方々が楽しみながら作品づくりをしているのを見ると、羨ましいなと思いますし、私自身も年齢を重ねるのが楽しみになりました。

ーー今回の映画版のキャストは、過去作に登場した方々や先日最終回を迎えたドラマ『バイプレイヤーズ~名脇役の森の100日間~』(テレビ東京系)に出演した方々がほとんどですが、有村さんは映画のみの参加となりました。

有村:私自身、皆さんに勝るようなものが何もありませんが、今回は少し違った視点での出演となっているので、錚々たる出演者の方々がいる中で、自分はどう振る舞えるのか、とにかくそれが単純に楽しそうだなと思いました。私はこれまで重めの作品に携わることが多かったので、みんなで盛り上げながら作る作品に参加させていただくことで、自分の中で何か新しい風が吹いたような気がしました。いまはありがたいことに主演をやらせていただく機会が多くなっているというだけで、自分の中では主演にこだわりがあるとか、そういうことは全くないんです。どの立ち位置でやらせていただく場合も、雑念みたいなものは持たずに、いちキャストとして参加させていただくようにしています。今回の映画『バイプレイヤーズ』は特に、皆さん経験値もあって、お芝居もものすごく技術力がある方々ばかりだったので、私は到底敵わないなと。勉強させていただきたいなという気持ちで、ずっと現場にいました。

ーーお芝居においては、主演のポジションよりも“バイプレイヤー”的なポジションの方が難しいのでしょうか?

有村:そうですね。やっぱり一番難しいと思います。主演の方よりも情報量が少ないですし、撮影も毎日あるわけではなく、その日だけ来て、思いっきり出して、帰られるっていう。光石さんとはよくご一緒させていただいてるんですが、やっぱりエネルギッシュですし、ちゃんと説得力もある。それはご自身の想像力や技量によるもので、その役その役に全力投球できるスキルがあるからこそできることなんだと思います。私はまだその部分が鍛えられていないですし、今回参加させていただいて、自分のお芝居にも納得いかないところがいっぱいあったので、場面場面できちんと力を発揮できる皆さんはやっぱりすごいなと思いました。

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