本木雅弘、『流行感冒』出演を振り返る 「人は人を愛おしいと思える力を持っている」

 4月10日にNHK BSプレミアムで放送される特集ドラマ『流行感冒』より、主演を務める本木雅弘のコメントが公開された。

 本作は、志賀直哉の同名小説を映像化した人間ドラマ。今から100年前、「スペイン風邪(=スペインインフルエンザ)」が全世界を未知なる恐怖に陥れた。 日本では1918年(大正7年)から3年間で関東大震災の4倍の約40万人の死者が出たといわれている。志賀は、ウイルス禍に怯え生きる当時の自身の経験や心情を『流行感冒』という短編小説で描いた。感冒流行の中、理性を失いむやみに人間不信に陥った主人公が、人への信頼を取り戻し日常に帰るまでの“心理的な綾”が描き出される。

 小説家の“私”を本木、その妻・春子を安藤サクラが演じるほか、仲野太賀、古川琴音、松田るか、石橋蓮司らがキャストに名を連ねた。

 本木は本作への出演を決意した経緯として、「感染の危険にさらされ、目に見えぬ恐怖に心を乱し、人間同士の信頼が揺らいでいく、、今現在、世界中の方々が共鳴するであろうテーマです。人の世で同じことが繰り返される中、当時の様子から どのような教訓が得られるのか、大変興味が湧き、警戒態勢での撮影に不安がありながらも、進んで参加することを決めました」と強い気持ちを持って本作に望んだことを明かす。

 視聴者に向けては、「一家族の危うく滑稽な出来事を通して、どんな状況に陥っても、“人は人を愛おしいと思える力を持っている” そんな小さな希望の光のようなものを感じていただければ幸いです」とメッセージを送った。

本木雅弘 コメント全文

このドラマは100年前のスペイン風邪が流行した時代を描いています。
感染の危険にさらされ、目に見えぬ恐怖に心を乱し、人間同士の信頼が揺らいでいく、、今現在、世界中の方々が共鳴するであろうテーマです。
人の世で同じことが繰り返される中、当時の様子から どのような教訓が得られるのか、大変興味が湧き、警戒態勢での撮影に不安がありながらも、進んで参加することを決めました。
感染対策上、本番直前まで互いにマスクが外せない撮影スタイルは何とも奇妙でしたが、カメラが廻って初めて相手の表情が見えるので、芝居を新鮮に感じ取ることが出来たのは貴重な体験でした。(余談ですが、スタッフの方々は終始マスクを外しませんので皆さんの顔が覚えられませんでした(涙))
「流行感冒」という重苦しいタイトルではありますが、非常にささやかで、しかし、とても大切な人間愛に触れるストーリーです。

自問と他者への共感を澄んだ眼差しで掬い取っていく志賀さんの原作と同様に、思うままに動いていく人々の心の綾を感じさせてくれる脚本の、味わいある仕上がりにも惹きつけられ、妻役の安藤サクラさんをはじめ、共演者の皆さんの個性が役に見事にハマり、自然と物語に没入することが出来ました。
是非、多くの皆さんにご覧いただき、一家族の危うく滑稽な出来事を通して、どんな状況に陥っても、“人は人を愛おしいと思える力を持っている” そんな小さな希望の光のようなものを感じていただければ幸いです。

本木雅弘

■放送情報
特集ドラマ『流行感冒』
NHK BSプレミアムにて、4月10日(土)放送
出演:本木雅弘、安藤サクラ、仲野太賀、古川琴音、松田るか、石橋蓮司ほか
原作:志賀直哉『流行感冒』
脚本:長田育恵
音楽:清水靖晃
制作統括:松川博敬
演出:柳川強
写真提供=NHK