『珈琲いかがでしょう』中村倫也に『コントが始まる』神木隆之介も 俳優の“金髪”効果を探る

 4月期の新ドラマ『珈琲いかがでしょう』(テレビ東京系)で主演を務める中村倫也と『コントが始まる』(日本テレビ系)に出演の神木隆之介、共に役づくりのための金髪姿が披露され話題になっている。

『珈琲いかがでしょう』(c)「珈琲いかがでしょう」製作委員会

 2人とも通常モードは黒髪の印象が強く、中村については初主演映画『SPINNING KITE』で見せた金髪パンクロッカー役以来だろうか。神木に関しては、なんと今回が人生で初の金髪だそうだ。

 『珈琲いかがでしょう』で中村扮する青山は、移動珈琲店「たこ珈琲」を営む“ワケあり”店主。実は金髪姿も過去の青山として描かれるようで、現在の青山は黒髪だ。公開されているビジュアルを見比べると、金髪時の青山は髪色だけでなくフェイスラインも首周りもかなりすっきりとシャープで、どこか儚げで刹那的、何かを諦めながら、でも何かと静かに闘っているような危うさと脆さが滲み出る。それに比べて、現在の黒髪の青山はトゲが抜け角も取れて少し丸みのあるフォルムで心身共に健康的な様子が伝わってくる。このギャップはもちろん髪色のみによるものではなく、中村の徹底的な役づくりの賜物でしかない。

 ただ、一概には言えないものの、金髪には“挑発的”“抵抗”“反体制的”そして“退廃的”“破滅的”といったニュアンスが出やすいようにも思える。

『コントが始まる』(c)日本テレビ

 それに対して、『コントが始まる』での神木隆之介は、鳴かず飛ばずのお笑いトリオ・マクベスの一員で、焼き鳥屋でのバイトで生計を立てている朝吹瞬太役を演じるが、そこで見せる金髪にはまた違った意味合いがありそうだ。「ちょっとぶっ飛んでいるキャラクターなので、マクベスの他の2人にも、なにも言わずに金髪にするようなヤツだと思うんですよ。『だって、金髪にしたほうが、お客さんから覚えてもらいやすくない?』みたいな、そんなちょっと浅い理由で金髪にしてしまうキャラクター」(参考:神木隆之介、『コントが始まる』で人生初の金髪に 「本当はトライしてみたかった」)と神木自身も語っている通り、こちらの役柄での“金髪”には“勢いやノリ”といった要素が色濃く、“反発心”というよりももっと純粋でシンプルな“目立ちたい、注目を浴びたい、自分を見つけてほしい”といった明確さと潔さがあるように思える。

 いずれにせよ“金髪”には“常人離れした”雰囲気を醸し出す効果があり、それが前者の方は“一般的な幸せや真っ当な人生の拒絶”“アンチテーゼ”といった意味で、後者では“とにかく人より奇抜でありたい、特別でありたい”というようなベクトルで表れているのではないだろうか。

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