『シグナル 長期未解決事件捜査班』坂口健太郎と北村一輝の固い絆 3年を感じさせない佇まい

 「諦めなければ未来は変わります」。再び無線機を通して2000年の時代にいる大山(北村一輝)と繋がることができた三枝健人(坂口健太郎)は、長期未解決捜査班としてとある事件を追うことで大山に着せられた濡れ衣の真相にたどり着く。

 人気ドラマ『シグナル 長期未解決事件捜査班』(カンテレ・フジテレビ系)が3年ぶりにスペシャルドラマとして帰ってきた。『シグナル 長期未解決事件捜査班 スペシャル』(以下『シグナル』)として3月30日に放送された本作は、原作となる韓国ドラマ『シグナル』全16話の中から珠玉の未放送エピソードが描かれた。

 本作は、無線機を通じてつながる“現在”と“過去”の刑事が、長期未解決事件に挑むヒューマンサスペンス。だが、“現在”にいる健人と“過去”にいる大山は自由に連絡を取れるわけではなく、ある決まった時刻にのみ話すチャンスは訪れる。そしてどの年代の大山と通信できるのかもわからないという状態だ。

 過去を変え再び長期未解決捜査班に配属になった健人は、ある日、捜査班の元を訪れた武田(古川雄輝)の相談を聞くことに。武田は、20年前に死んだはずの婚約者・胡桃(桜井ユキ)をカフェで見かけたという。胡桃の死因は自殺として扱われていたが、当時から不審な点が多かったため、武田は胡桃が生きているのではないかと相談にきたのだった。健人と桜井(吉瀬美智子)らが捜査を進めるうちに、元警官で現建設会社社長の石川(青木崇高)という男の存在が浮き上がる。健人は再び23時23分に過去と繋がる無線機で20年前の大山と事件解決の手がかりを探るのであった。

 石川が犯したのは胡桃に関する殺人事件だけではない。かつて大山が濡れ衣を着せられていた中本(渡部篤郎)殺しの真犯人でもあったのだ。実は生きていた胡桃の証言から、石川が誰かの命令で中本を殺し、その拳銃を処分しようとしていたことが発覚する。健人たちは証拠を押さえて大山の汚名を晴らそうとするものの、拳銃は既に処分されてしまっていた。だが、真相にたどり着いた健人は、大山と無線機を通じて話すことで、大山に拳銃の存在を伝えることに成功する。過去で拳銃を手に入れ、事件を解決した大山は晴れて職務に戻れることになった。だがやっと平和が訪れるかと期待されたその矢先、大山は何者かに背後から撃たれてしまう。

関連記事