加持がミサトへメッセージ! 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』舞台挨拶に声優14名集結

 また、第3村のシーンについて、林原は「黒いプラグスーツと畑が最初の驚きでしたが、『エヴァンゲリオン』という作品の中で、温かい人情、清らかな水と、新緑をかつて経験したことがなかったので、その空間がそこにあることが、私自身が受け止めるのに台本だけでは足りませんでした。第3村で触れ合う人たちが、プライベートでもお仕事でもよくしてくださっている先輩が演じられていて、3人の人情に溶かされたのは私なのか、レイなのかという感覚でした」と収録を振り返る。

(左から)三石琴乃、宮村優子、山寺宏一

 また、加持を演じる山寺がミサトに言葉を送ることに。役の声で「葛城、本当によく頑張ったな。そして何より俺の(ピリリリ)を(ピリリリ)してくれて本当にありがとう」とネタバレ箇所にセルフで自主規制を行い即興セリフを披露。ミサトを演じる三石も「一瞬泣きそうになった私がバカでした(笑)」と軽快なやりとりを見せた。

(左から)山寺宏一、岩永哲哉、石田彰

 また、渚カヲルを演じる石田は、キャラクターそのものが作品のネタバレに関わっていることもあり、「マスコミの方はこの部分使わないでください」と断った上で作品内のあるシーンの自分なりの解釈を披露。その代わりにマスコミ向けのコメントとして、『:破』『:Q』に、林原めぐみが歌う歌謡曲のカバーが採用されていることに言及し、「僕が出てくるシーンにカバー曲を入れるには何がいいだろうと思って、ぴったりではないけど、中島みゆきさんの『時代』が流れたらいいなあ」とコメント。するとすかさず林原が「まわるーまーわるよ」と一節を歌い出し、石田が「ありがとうございます!」と感激する一幕も。

(左から)山口由里子、緒方恵美、三石琴乃

 最後に、緒方は「本作では、ほとんどシンジは狂言回し的ポジションなので、相槌を打つ係なので、特別な思いを持つのではなく、みなさんの葛藤を聞いて、みなさんが強化して送り出す係だったんです」と本作のシンジの立ち位置を明かす。そして25年におよぶ『エヴァンゲリオン』シリーズを完結へ導いた庵野秀明総監督へのメッセージとして、「シンジとしての作業が“送り出す”ことだったので、観終わった後も、『庵野さんおめでとう』と言って送り出した気持ちが強いです。TVシリーズの最後には、シンジが中心になって、みんなに『おめでとう』と言われ、『ありがとう』と返したんですけど、そうではなく自分から離れていくみなさんに『おめでとう』と声をかけて、庵野さん含めて送り出して、自分が残った感覚です。本当に庵野さんお疲れ様でしたという気持ちでいっぱいです」と締めくくった。

■公開情報
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』
全国公開中
企画・原作・脚本・総監督:庵野秀明
監督:鶴巻和哉、中山勝一、前田真宏
テーマソング:「One Last Kiss」宇多田ヒカル(ソニー・ミュージックレーベルズ)
声の出演:緒方恵美、林原めぐみ、宮村優子、坂本真綾、三石琴乃、山口由里子、石田彰、立木文彦、清川元夢、関智一、岩永哲哉、岩男潤子、長沢美樹、子安武人、優希比呂、大塚明夫、沢城みゆき、大原さやか、伊瀬茉莉也、勝杏里、山寺宏一、内山昂輝、神木隆之介
音楽:鷺巣詩郎
制作:スタジオカラー
配給:東宝、東映、カラー
上映時間:2時間35分
(c)カラー
公式サイト:http://www.evangelion.co.jp
公式Twitter:https://twitter.com/evangelion_co

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