松坂桃李×仲野太賀、共演するたびに受ける刺激 新鮮さと緊張感が生まれる関係性に迫る

共演するたびに「超新鮮」「やっぱり緊張」

ーー今回の再共演で、お互い刺激を受けたと感じる出来事はありましたか?

松坂:やっぱり、太賀はちゃんと計算してますから!

仲野:なんかやらしいみたいな言い方じゃないですか?(笑)

松坂:僕もよく考えたりするんですけど、作品って順撮りじゃないときは特に、1シーン撮るごとに、逆算したり、繋げるとこうなってと頭の中で構成したり、考える作業があるんです。それって、役や作品の波の影響を受けてしまうことも多いんですが、そういう中で、自分が作品の中の一部として、どう色付けして、作品に乗せられるかが大事だと思っていて。その組み立て方が、やっぱり太賀は素敵だなと、作品が出来上がったときに毎回思うんですよ。

仲野:嬉しいし、恥ずかしい(笑)。桃李くんは、いろんな人に言われてると思いますけど、今回、劔の役をやっていても、松坂桃李的な色を一瞬で消せるんです。オンオフなのかわからないけど、色気とか空気を一撃で消して、なおかつ一発で出せて。そういう桃李くんの底知れなさを毎作品やるごとに思います。まだ引き出しあるんだ、まだ引き出しあるんだ……って。どうやって芝居してます(笑)?

松坂:いやいや(笑)、恥ずかしいね。

仲野:でも本当に思います。普段の桃李くんも知っていて、いろんな役をやりながら、本当に何度もご一緒させてもらってるんです。多いし、その毎回が濃くて。そのたびにこんなアプローチがあるんだっていう発見があるから、そういう意味で、桃李くんの実態がわからなくなるようなときがある。「あ、そこまでいけちゃうの?」って驚かされる、すごみがあります。

ーー何度共演しても、お互いにとって新鮮さを感じる関係ってすごいですね。

仲野:超新鮮ですよ、毎回。

松坂:再会ってやっぱり緊張するんですけど、刺激的ですね。時間が経てば経つほど、再会したときの鮮度もあるし、そのときに生まれる緊張感というのも、やっぱりまた新しい鮮度になっているし。より対役者として向き合っていけるっていうのが、良い緊張感を生んでくれるなと僕は思います。

 ■公開情報
『あの頃。』
TOHOシネマズ 日比谷ほかにて公開中
出演:松坂桃李、仲野太賀、山中崇、若葉竜也、芹澤興人、コカドケンタロウ、大下ヒロト、木口健太、中田青渚、片山友希、山崎夢羽(BEYOOOOONDS)、西田尚美
監督:今泉力哉
脚本:冨永昌敬
音楽:長谷川白紙
原作:劔樹人『あの頃。 男子かしまし物語』(イースト・プレス刊)
製作幹事:日活、ファントム・フィルム
配給:ファントム・フィルム
2021年/カラー/ヨーロピアンビスタ/5.1ch/117分
(c)2020『あの頃。』製作委員会
公式サイト:https://phantom-film.com/anokoro/
公式Twitter:@eiga_anokoro

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