松坂桃李×仲野太賀、共演するたびに受ける刺激 新鮮さと緊張感が生まれる関係性に迫る

「アイドルのデカさを感じる」

ーー劇中、そしてリアルにたくさんの人々が「アイドル」に魅了される理由はなんだと思いますか?

松坂:やっぱり純粋に元気をもらえるからじゃないですかね。アイドルに限らず、自分の好きなものやこと、好きな人って、すごく心に風を通してくれて、豊かにしてくれると思うんです。そして、それが元気につながる。そういう力を持っていると思います。

仲野:なんだろう。ちょっと変なこと言いますけど、“好きになっていいよ”っていう魅力かな。

松坂:たしかに、本人たちからしたら“好きになってください”って大前提だもんね。

仲野:“好きになっていいよ!”というスタンスって、僕らも表方だからこそ、そのニュアンスがなんとなくわかるんですけど、アイドルの方って“どうぞ!”っていうこの懐があるんですよ。

松坂:そうだね。その器の広さ。

仲野:みんなたぶん、飛び込みたいのかなって。“好きになること”のエネルギーってすごく強いし。誰かを好きになってる時間って、実はとても豊かだったり、いろんな想像を広げてくれて、活性化されてる気がします。人を好きになっていない時間より、人を好きになっている時間の方が、どこか心が満たされていて、元気が出てくるというか……。そういうアイドルのデカさを感じますね。

松坂:「好きになっていいんだ、なっちゃいます!」みたいな。

仲野:「どうぞ、どんとこい!」って。俳優にそれはないですからね。

松坂:僕らに関していうと、作品込みになりますからね。役というフィルターが挟まってるけど、やっぱりアイドルに関していうと「そのまんまの私を」というか。

仲野:そうですね。僕らの場合だと本人じゃなくて作品とか、役になってくる。アイドルはダイレクトですもんね。その魅力ってすごいなって思います。

ーー劇中には松浦亜弥さん、モーニング娘。などのアイドルソングもたくさん使用されていましたね。

仲野:やっぱり音数が多いからなのか、アップテンポ? 音楽的なことは詳しくわからないですけど、一体感が生まれるような曲が多くないですか?

松坂:そうだね。アイドルソングって気持ちが上がりやすい曲調が多いですよね。

仲野:僕たちが乗りやすくて、フロアが一体になれる手拍子をしながら「テーンテテーン、フー!」みたいなのあるじゃないですか。ファンが一体感を持てる曲というのも、アイドルソングならではなんじゃないかなと思います。

ーー実際に撮影期間中とか、その後にハマって聴いた曲はありましたか?

仲野:ハロプロの曲は聴きました。僕はあややの「LOVE 涙色」を小学生の頃にずっと聴いていたんです。それを今回10年ぶりぐらいに聴いて、なんてメロディがかっこいいんだと思って、家でギターでちょっと弾いてみたら、めちゃめちゃコードが綺麗だったんです。「え、こんなコードあったの?」って、そのカッコよさにちょっとビックリしました。

松坂:へー。それは音楽とかギターやってる人じゃないとわからないすごさだね。

仲野:やっぱりつんく♂さんの音楽的な才能だと思うんですけど、「超カッコいい、このコード進行……!」って興奮しましたね。

松坂:僕は「Yeah! めっちゃホリディ」を聞いたときに、もう純粋に「なんて歌うまいんだろう」って再確認させられました。もともとお上手なのは知ってたんですけど、改めて「やっぱり歌うまいな〜」って。

仲野:ハロプロって歌もダンスもうまいしすごいですよね。

松坂:個々の力が強いよね。この前、後藤真希さんがセンターで踊って歌っていたのを番組で観たんですけど、やっぱり圧倒的でしたね。

仲野:正直、ちょっとレベルが違った。格が違いましたね。

松坂:レベチだったね。

仲野:レベチでしたね。

松坂:ああいうのを見ると、やっぱり圧倒されます。

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