『ブラックパンサー』Disney+でドラマ化か キルモンガー再登場の可能性は?

 ウォルト・ディズニー・カンパニーは2月1日、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の人気作『ブラックパンサー』(2018年)の監督ライアン・クーグラーと5年間の包括契約を締結したと発表した。クーグラーは今後Disney+で、同作の舞台ワカンダ王国をテーマにしたドラマシリーズを製作するという。

『ブラックパンサー』(c)Marvel Studios 2018

 『ブラックパンサー』といえば、昨年8月に主演のチャドウィック・ボーズマンが急逝し、ハリウッドはもちろん、世界中のファンが悲しみに暮れたことは記憶に新しい。続編の製作はすでに始まっており、今年7月には撮影に入るというが、ディズニー/マーベルはボーズマンの代役は立てないことを決定し、彼が演じたティ・チャラは登場しないことが正式に発表されている。ではどんな物語になるのか、誰が次なるブラックパンサーとなるのかなど、ストーリーについて詳しいことはまだほとんど明かされていない。続編に対するファンの期待と不安が高まるなか新たに製作が発表されたドラマシリーズは、いったいどんな作品になるのだろうか。

ドラマは「ワカンダ内に基づく」物語に

 Disney+にて製作が開始されているという『ブラックパンサー』のドラマシリーズについては、今のところタイトルやストーリーはおろか、キャストや制作時期も不明だ。ただ「ワカンダ内に基づく」作品になるとだけ発表されている。

『ブラックパンサー』(c)Marvel Studios 2018

 『ブラックパンサー』が高く評価された理由の1つは、アフリカの伝統的な文化を正当に描いているというものだった。近年世界中のアフリカ系の人々の間で、「ブラック・プライド」と呼ばれるムーブメントが起こっている。これは彼らが自分たちのルーツであるアフリカの文化に回帰し、それを称えるというものだ。『ブラックパンサー』は、その動きを見事にとらえた。ワカンダに住む5つの部族はそれぞれに衣装や装飾に特徴があり、それらが実際のアフリカの国々の文化に沿ってアレンジされていると好意的に受け入れられたのだ。ドラマシリーズではワカンダで暮らす各部族について、さらに詳しく描かれることが期待できるだろう。

『ブラックパンサー』(c)Marvel Studios 2018

 また映画のキャストがドラマシリーズにも出演するとなれば、それぞれのキャラクターを深く掘り下げることも可能だろう。とくに『ゲット・アウト』(2017年)の主演俳優としても知られるダニエル・カルーヤが演じたボーダー族のリーダー、ウカビの背景は、見応えのあるドラマになりそうだ。国王ティ・チャラの親友でありながら、彼を裏切ることになってしまったウカビには、30年前ヴィブラニウムを盗んだユリシーズ・クロウに両親を殺された過去がある。そうした個人的な恨みと国を思う気持ち、そして「他国に攻め入りワカンダが世界を支配する」というキルモンガーの計画に賛同し、彼を新たな国王として受け入れた。そこに至るまでの彼の人生とはどんなものだったのか。映画では語りきれなかった、より深みのあるキャラクターとして描かれるに充分な可能性を秘めている。

 ワカンダの中でもほかの部族との交流を断ち、雪山で科学技術とは無縁の生活を送るジャバリ族についても、興味深いストーリーを展開することができそうだ。さらに国王親衛隊ドーラ・ミラージュやその隊長オコエ、国際スパイであるウォードッグとその任務につくナキア、そしてティ・チャラの妹で技術開発チームの責任者であるシュリなど、魅力的な女性キャラクターも多い。彼女たちについても掘り下げる余地があるだろう。想像はふくらむばかりだ。