さらなる活躍へのきっかけにも? 伊藤沙莉、上白石萌音ら、アニメ作品で好演する俳優たち

 10月2日公開の映画『小さなバイキング ビッケ』で、主人公のビッケ役の声を女優の伊藤沙莉が務める。伊藤はアニメ『映像研には手を出すな!』で、主人公・浅草みどりの声を担当して好評を得た。俳優/女優の実写からアニメ作品へのアプローチは、ジブリ映画でもお馴染みの神木隆之介が知られる。俳優としてのブレイクのきっかけは様々あるが、アニメ作品への出演がきっかけになった例も増えている。

伊藤沙莉は、アニメ作品でのさらなる活躍に期待

 伊藤沙莉は10代で女優デビューを果たし、これまで数多くのドラマや映画に出演してきた。2016年の映画『全員、片想い』で主演の一人に選ばれたほか、2017年の映画『獣道』では須賀健太とW主演を務めた経験も。今年はフジテレビ『ペンション・恋は桃色』、NHKよるドラ『いいね!光源氏くん』と立て続けにヒロイン役の座を射止め、11月公開の映画『タイトル、拒絶』では、デリヘル嬢カノウ役で主演を務めるなど演技力はお墨付き。もともと声の仕事に興味を持ち、昨年は『ペット2』で吹き替えに挑戦した。

 女優として人気高騰の彼女が、今年初頭にNHKで放送されたアニメ『映像研には手を出すな!』で、主人公・浅草みどりに抜擢されたのはアニメ界にとって大きな収穫だ。伊藤の特徴である低音のハスキー声が、短い頭身でべらんめえ口調の浅草のイメージにぴったりハマった。コンプレックスに感じたこともあったと言う伊藤の声は、アニメの世界でのさらなる活躍に期待されている。

 アニメ作品への出演を機に、女優として輝きを増したのは伊藤だけではない。2016年の劇場アニメ『君の名は。』の宮水三葉役で大ブレイクを果たした上白石萌音。昨年は、日本のコミック『銃夢』を原作にロバート・ロドリゲスが監督を務めた映画『アリータ:バトル・エンジェル』で、森川智之、山像かおり、鶴岡聡志、神谷浩史、島崎信長など、そうそうたる声優陣に混じって主人公・アリータの吹き替えを務め上げた。10月2日公開のアニメ映画『トロールズ ミュージック★パワー』でも主人公のポピー役を演じ、演技だけでなく見事な歌声も披露している。

 そして昨年の大ヒット作『天気の子』で、ヒロインの天野陽菜を演じた森七菜。このヒットを機に、今年は連続テレビ小説『エール』に抜擢されたほか、10月スタートのTBS系ドラマ『この恋あたためますか』では、主人公の井上樹木を務める。真っ直ぐでピュアさを感じさせる声と存在感は、今後どう成長していくか楽しみだ。

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