山本千尋、香取慎吾×佐藤二朗との共演で学んだ三谷幸喜の“間” 「本当に勉強になりました」

「香取さんは本当に“天才”」

ーー山本さんが本作で最も絡んだのが、父・次郎を演じる佐藤二朗さんだったと思います。現場では?

山本:佐藤さんは“お父さん”というよりも“お母さん”のイメージなんです。あれだけ舞台上で大暴れできるのも、事前に入念な準備をしているからなんです。二朗さんの台本はメモでびっしりなんですよ。アドリブかと思ったら実は周到に考えられているものだったり。私に対しても「ここの間で入った方がもっと面白くなるよ」「こうしたらもっと良くなる」と常にアドバイスをくださって。しかも、それが最初から最後までずっとなんです。すごく色々と助けていただきました。普段はすごく面白い方なんですが、お芝居になるととても繊細で、作品をいかによくできるかを常に考えている方なんです。

ーー主演の香取さんとの共演はいかがでしたか?

山本:香取さんは本当に“天才”だなと感じました。台本を覚えるのもものすごく早いですし、苦戦することってあるのかな?と思うぐらいにどんなものにも対応できる。そして、お客様の前に立つと、それまでと違うオーラになるというか。外から見ていてもお客様が香取さんの虜になっているのが分かるんです。「心を鷲掴みにする」ってこういうことなのかと。その姿がすごく勉強になりましたし、私も客席で観たいと思ってしまうぐらいでした(笑)。作品の中では私のことを知らない設定がしばらく続くので、言葉を直接交わす機会は多くありませんでしたが、言葉にしない優しさをたくさんいただきました。本作を通して、本当にこれ以上ない経験をさせていただいたなと改めて思います。

ーー山本さんにとっても本作は大きな“転機”になったと。

山本:本当に大きな作品になりました。今は世界中の多くの方が環境が変わってしまって、思い通りにならない経験を必ずしていると思います。私もお芝居をさせていただけることがどれだけありがたいことかと実感しました。今は自分にできることを精一杯やっていければと思いますし、本作や今後の作品を通して、少しでも観てくださる方に元気を届けること事ができたらと思っています。

■配信情報
Amazon Originalドラマシリーズ『誰かが、見ている』
Amazon Prime Videoにて独占配信中
脚本・演出:三谷幸喜
出演:香取慎吾、佐藤二朗、山本千尋、長野里美、宮澤エマ、夏木マリ
ゲスト出演:くっきー!(野性爆弾)、西田敏行、高嶋政宏、寺島進、稲垣吾郎、山谷花純、近藤芳正、松岡茉優、橋本マナミ、八嶋智人、さとうほなみ、小日向文世、大竹しのぶ、新川優愛、小池栄子(登場順)
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