『未満警察』“スコップ男”の正体はまさかの人物 中島健人×平野紫耀はどう立ち向かう?

 捜査中に上の空だったり、快(中島健人)と次郎(平野紫耀)の寮の部屋の窓に警告文を残したりと、これまで無愛想ながらも快&次郎を見守ってきた柳田(原田泰造)の不穏な行動から様々な憶測が生まれた前回の『未満警察 ミッドナイトランナー』。8月29日に放送された第9話では、快と次郎の決裂を予感させる格闘シーンから幕をあけ、柳田の行動の真意、そして“スコップ男”の正体が明らかに。とはいえその裏に、まだもうひとつの真実が隠されているようだ(物語の核心にがつがつ触れていくため、まだ今回のエピソードを観ていない人はご注意を)。

 改めて“スコップ男”の事件について模擬捜査をはじめた快と次郎。そんなタイミングで警察学校を辞めたさやか(竹内愛紗)が冬美(大幡しえり)を探しにやってくる。“スコップ男”の正体を知っていて、その証拠を持っているという冬美が学校の外にいることを知り、白昼堂々抜け出した快と次郎。冬美と合流した矢先、彼らの前に以前次郎を襲撃した謎の男たちが現れる。その男たちが警察官であるとすぐに察した快。そして快がおとりになった隙に逃げようとした次郎と冬美の前に柳田が現れ、次郎に銃を向けるのだ。

 ここはひとつ、“スコップ男”の正体が片野坂(伊勢谷友介)であると明らかになった上で、まだ残るいくつかの謎について考察してみたい。なぜ片野坂は、自ら快たちに事件の真相を解き明かすように仕向けたのか、そしてなぜ、隠蔽工作を図った国枝(木下ほうか)を拉致したのだろうか。今回のラストで快と次郎は、片野坂が最初の被害者を埋めている映像の前に他にも何か映っていることを見つけるのである。まずそもそもこの映像はどこから来たものなのか。第1話で同期の面々が食事をしながら団欒する場面で、冬美は「私の父も警察官なんです」と語っている。そこから入手したものと考えるのが妥当であり、もう一捻りあるなら3番目の被害者が冬美の父ということだろうか。

 そこで思い出されるのが、第7話で立てこもり中の教室で片野坂が快に事件の詳細について語るシーンだ。片野坂の言葉を借りれば“プロローグ”である1件目の事件は、他の2件と比較して頭部を殴る力が弱かったという。そこで片野坂は「偶発的な事故」の可能性を示唆している。ちなみに、その被害者は政治家の孫娘の中学生。片野坂は第1話で保護された少女と対面した際に、自分にも娘がいることを明かし「“最後に会った時は”君くらいだった」という意味深な言葉を投げかけている。これらのピースをつなげていくと浮かび上がる“ストーリー”は、片野坂の娘が最初の事件に何らかのかたちで絡んでいるということであろう。

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