シャイア・ラブーフが落ち武者ヘアで無職のダメ親父に 脚本作『ハニーボーイ』での役作りを語る

 8月7日公開の映画『ハニーボーイ』より、新たな場面写真が公開された。

  本作は、父への誤解、争い、トラウマを乗り越え、もがき成長していく一人の少年の愛とユーモアと感動の物語。テレビ業界で人気子役として活躍するオーティスは、無職で“ステージパパ”のジェームズとふたり暮らし。そんな2人は、激しくも特別な絆で結ばれていた。

 『トランスフォーマー』シリーズのシャイア・ラブーフが自身の経験をもとに脚本を執筆し、元ロデオ道化師の父親・ジェームズ役として出演もする。感情的な父親からの愛情と嫉妬と憤りを受ける幼少期のオーティスを『ワンダー 君は太陽』『クワイエット・プレイス』『フォードvsフェラーリ』のノア・ジュプが演じ、10年後の青年期のオーティス役を『マンチェスター・バイ・ザ・シー』『レディ・バード』『スリー・ビルボード』のルーカス・ヘッジズが務める。ドキュメンタリー映画『Bombay Beach(原題)』の女性監督アルマ・ハレルがメガホンを取った。

 公開された場面写真では、ラブーフ演じるジェームズの表情の数々が切り取られている。

 『フューリー』では米国国家警備隊に参加、キリスト教徒になるため洗礼を受け、さらには歯を抜いたり、デヴィット・エアー監督最新作『The Tax Collector(原題)』でも、役作りのために腹全体にタトゥーを堀るなど徹底した役作りで知られるラブーフ。本作でも、長いもみあげと伸ばしっぱなしの長髪、トップは少し薄いヘアースタイルとなり、一見ラブーフだと気づかない容姿となった。

 ラブーフは当初、長年複雑な関係性にあった自身の父親を演じるということで様々な気づきや葛藤があったという。父親ジェームズ役はほかの俳優をと考えていたそうだが、アルマ・ハレル監督から説得されたそうで、「僕は大人になったオーティスを演じようと思ったけれど、アルマはそれを望まず、演じるなら父親だと言ったんだ」と撮影秘話を披露した。

 また、「父との関係は、僕の大部分を形作った。人生の信じられないほどパーソナルで苦しい時間を映画にできるのは、僕のキャリアの中で最大の成果の1つだよ。物語のテーマは、家族、愛、赦しなんだ。僕の人生をみんなと分かち合うことで、自分は独りではないと思ってくれる人がいてくれたら嬉しいよ。人それぞれに、伝えるべき物語があって、克服するべき葛藤があるんだ」と胸の内を語った。

 さらに、友人でもあるハレル監督との脚本制作については、「最初の草稿をアルマに送ったよ。友人だし、僕が知っている中で最もセンスのいい人だからね」「自分が作ったものは全部、彼女に送る。信頼は、創造の要だ。彼女は僕の脚本を“間違いなく映画にできるし、作りたい映画”だと言ってくれたんだ」と明かした。

■公開情報
『ハニーボーイ』
8月7日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
監督:アルマ・ハレル
脚本:シャイア・ラブーフ
出演:ノア・ジュプ、ルーカス・ヘッジズ 、シャイア・ラブーフ
配給:ギャガ
原題:Honey Boy/2019年/アメリカ/95分/シネスコ/5.1ch/デジタル/字幕翻訳:栗原とみ子/PG12
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