柴咲コウが『エール』で放つ圧倒的な“カリスマ性” 『おんな城主 直虎』の経験が生かされた形に
「柴咲さんの過去出演作で印象的だったのが、後に映画化もされた2014年のドラマ『信長協奏曲』(フジテレビ系)です。柴咲さんが演じたのは、『麒麟がくる』で川口春奈さんが演じていることでも話題の信長の妻・帰蝶(濃姫)。信長の妻として夫を立てつつ、現代に帰ってしまうサブロー/信長(小栗旬)との切ない恋模様を非常に丁寧に演じていました。現代の若者がタイムスリップして信長に成り代わるという一見荒唐無稽な設定の作品でしたが、それが説得力を持って観ることができた一番の要因は柴咲さんの帰蝶があったらこそだと思っています。本作に限らず、物語の中に楔を打てる、主演の持ち味を引き出すことができる、そんな芝居を柴咲さんはいつもされている印象です。
『エール』の環さんは指導者としての役割を担っていますが、年齢を重ねるにあたり、今後もそういった役柄が増えそうな気がしています。現在再放送中のドラマ『野ブタ。をプロデュース』(日本テレビ系)を観ていても感じますが、いい作品には主人公たちを見守る“いい大人”が必ずと言っていいほど登場します。主役としての柴咲さんも観たいですが、今後はそういった“いい大人”を演じる柴咲さんもたくさん観たいですね」
NHKのテレワークドラマ『今だから、新作ドラマ作ってみました』第3夜「転・コウ・生」では、中身がムロツヨシ、高橋一生となっている(という設定の)演技で、環とは真逆とも言える演技を披露してくれた柴咲コウ。今後も作品ごとに今までにない新しい姿を見せてくれそうだ。
■放送情報
連続テレビ小説『エール』
2020年3月30日(月)〜9月26日(土)予定
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:窪田正孝、二階堂ふみ、薬師丸ひろ子、菊池桃子、光石研、中村蒼、山崎育三郎、森山直太朗、佐久本宝、松井玲奈、森七菜、柴咲コウ、風間杜夫、唐沢寿明ほか
制作統括:土屋勝裕
プロデューサー:小西千栄子、小林泰子、土居美希
演出:吉田照幸、松園武大ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/yell/