『映像研には手を出すな!』明かされる浅草と金森の過去 アニメと人間それぞれの“共存”

 最終回を間近に控えたTVアニメ『映像研には手を出すな!』(NHK総合)の第11話が3月15日に放送された。

 自主制作物展示即売会「コメットA」で発表する新作アニメを制作中の映像研。映像データの複製を依頼していた部との話し合いの最中、警備部が武装して乱入。学内資金を不正に外部へ流出させた疑いで生徒会校安に退学処分を受けるのを目の当たりにし、学校側の権力による圧を感じざるを得ない状況に立たされていた。

 そんな中、作品の設定監督を担う浅草みどりは、新作の要となる「敵側はどうして主人公側に戦いを仕向けてくるのか、なぜ双方は戦うのか」がなかなか決まらず、頭を悩ませていた。

 「必要以上に働かない、暇を見つけては遊ぶ」という部活顧問の一言により、町の探検を始めることにした映像研メンバー。水没した道路から潜水艦のアイデアを得た浅草だったが、後日になり部室が生徒会によって封鎖されたことを受け、連絡の取れない金森さやかの家に行くことに。

 そこでシーンは浅草の中学校時代へ。人付き合いの苦手だった浅草が、1人でいたところに体育の授業で組んだ人物こそが金森だった。帰り道、浅草は金森から「葉っぱを金に換えませんか」と持ち掛けられる。金森は集めた葉を料理店に持って行き、そこで金と交換していた。

 風邪で寝込んでいる金森の見舞いに来た2人は、学校側が活動を認めざるを得ない状況にするため、金森が策を練っていたことを聞かされる。一方、浅草は悩んでいた設定に答えを見つけ出し、敵側の正体、戦争をする意味、ラストに繋がるまでを2人に説明する。

「この作品のテーマは……共存だ!」

 持ちつ持たれつの共生関係、人それぞれの価値観があって当たり前。浅草が考え出したのは、1人の人間として生き、出会った人々と得た経験によって生まれた共存の物語だった。

関連記事