レンとリコの入れ替わり説や佐藤二朗の過去も 『シロクロ』SNSで飛び交う考察の数々を検証

 次は、直輝とMr.ノーコンプライアンスの関係。直輝は大学で精神医学を学ぶ一方、メンタリストNとしてテレビにも出演。父親の森島哲也(田中圭)は敏腕刑事で、8年前にある事件を追って失踪し、白骨死体で発見されたことを受け、直輝は真相を突き止めて復讐するという野望を持つ。Mr.ノーコンプライアンスこと佐島源造は、過去に娘の佐島あずさ(白石聖)が“コアラ男”を名乗る男に誘拐されている。公式ページには「行き過ぎた正義感には、過去に下した“ある決断”が関係している」とあり、コアラ男の誘拐事件で何か悪魔の取引が行われことが推測できる。あずさは現在、全日テレビに勤務する報道記者で、直輝と付き合っているが、源造と直輝が裏で繋がっていることをあずさは知らない。ここで騒がれたのは、直輝もあずさもレンと同い歳、実はあずさとレンが姉妹説も飛び交っている。直輝もあずさも母親の存在、そしてレンの父親の存在も謎。ここに共通点や重要なカギが隠されているはずだ。

 当初の考察で多かったのは、源造が国会議員としての人気取りのために狂言誘拐を企て、真実を知った哲也が源造に消され、その真相を掴むために直輝が接近した説。直輝が昔、父親から貰ったパンダのぬいぐるみにはUSBが仕込まれていて、源造がコアラ男に娘を返してくれと懇願する動画がある。なぜ息子にUSBを託したのか。ただ第3話で、源造のデスクから直輝の父親・哲也の警察手帳を取り出し、そこに挟んであった幼い直輝と哲也の写真を見つめ「お前に似てきたな」とつぶやいたことで、哲也は正義感から源造を庇うために犠牲になった可能性も出てくる。もし、源造が直輝に復讐されるような過去があるなら組まないだろうし、まして娘と付き合わせるわけはない。そこで考えるのが、未だ捕まっていないコアラ男から娘を守るため、直輝もコアラ男の正体を追求するために付き合わせている可能性がある。もしくは、過去の自分の罪を反省し、直輝に断罪してもらいたいと思っているのかもしれない。

 他にも、直輝がコアラ男説や、哲也がコアラ男で生きている説、ミスパンダを追う全日テレビのディレクター・神代一樹(要潤)も過去の事件と関わりがある人物として名前が上がっていたりと、日曜ドラマ枠なら何が起きても不思議ではない。ただ、今作は分かりやすいヒントが多く、ミスリードが多い可能性が充分にある。今回書いたのはあくまでも一説にすぎないので、今後も自分なりの考察でドラマを楽しんでいただけたらと思う。

(文=本 手)

■放送情報
『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。』
日本テレビ系にて、毎週日曜22:30〜23:25放送
出演:清野菜名、横浜流星、要潤、白石聖、山崎樹範、山口紗弥加、佐藤二朗
監督:遠藤光貴
脚本:佐藤友治、蛭田直美
チーフプロデューサー:岡本浩一(読売テレビ)
プロデューサー:福田浩之(読売テレビ)、馬場三輝(ケイファクトリー)、千葉行利(ケイファクトリー)
共同プロデューサー:池田健司(日本テレビ)
制作協力:ケイファクトリー
制作著作:読売テレビ
(c)読売テレビ

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