さよなら初恋…… 『スカーレット』戸田恵梨香が踏み出した、新たな一歩

『スカーレット』喜美子の新たな一歩

 人生で初めて“恋”を意識しながらも、それが叶わぬものに終わった喜美子(戸田恵梨香)。その想い人である圭介(溝端淳平)は、恋人・あき子(佐津川愛美)に押し切られ、荒木荘を出ることになったのだ。

 連続テレビ小説『スカーレット』(NHK総合)第28話では、季節が変わり、心の傷もすっかり癒えた喜美子が美術学校に行くことを思案。下宿人の新聞記者・ちや子(水野美紀)に勧められ、芸術家・ジョージ富士川(西川貴教)のサイン会へ行くことに。

 荒木荘の他の住人たちと共に、笑顔で圭介を送り出した喜美子。気丈に振る舞う彼女だが、その横顔はどこか寂しげだ。喜美子は一人、おはぎを頬張る。これは、圭介が持っていってくれなかったものだ。いつだったか、彼は「おはぎが大好き」と言っていたはずなのに。そんなことを考えていると、彼との楽しかった日々がまざまざとよみがえってくる。笑顔で語りかけられたこと。どことなく好意めいたことを口にされたこと。そして、抱きしめられたこと。

 これらを圭介は自然とやってのけていたのだが、あまりに距離が近すぎた。まだ恋を知らなかった喜美子の心が自然と動いてしまってもしょうがない。圭介め……なんとも罪な男である。これが同じく一つ屋根の下で展開する『テラスハウス』(Netflix)であったならば、方々でブーイングが巻き起こっていたに違いない。さよなら初恋。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる