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『なつぞら』オープニングに22歳の若手アニメーターが抜擢された理由 「ヒロインが描いたように」

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 毎週月曜日から土曜日まで放送されているNHKの連続テレビ小説『なつぞら』。日本アニメーションの草創期が描かれ、タイトルバックを全編アニメーションで製作された。劇中にも、主人公なつ達が製作するアニメーションもしっかりと作りこまれ、毎日話題を呼んでいる。

 本作に、アニメーション監修として参加している、かつてスタジオジブリで動画検査を担当し、現在スタジオササユリの代表である舘野仁美と、タイトルバックのキャラクターデザインや原画、監督を務めた、若手アニメーターの刈谷仁美にインタビューを行い、普段の仕事の様子や、本作に掛ける情熱などを語ってもらった。

舘野「(広瀬すずは)集中力がすごい方」

ーーアニメーション監修というお仕事は具体的に何をしていらっしゃるんですか?

舘野仁美(以下、舘野):私の仕事としては、まずタイトルバックを製作し、劇中のアニメーションを作ることを担当しております。さらに、劇中の小道具作りや、俳優の方々へのアニメーターの所作の指導もしています。みなさん経験がない方ばかりなので、基本的な所作や道具の扱い方などを一通りお教えしてます。演出家の要望があれば、現場で撮影の様子を確認することもあります。

ーー役者さんのアニメーターぶりはいかがですか?

舘野:みなさん真剣にやってくださっています。人によってはどうしても練習の時間が取れなくてぎこちなかったりする方もいらっしゃるんですけど、何度か撮影重ねると上手になっていて、本人が影で努力なさっているんだなと思います。例えば、猿渡さん(新名基浩)は、なつさんにテレビ漫画の描き方を「これでやればいいんだよ、たくさん描く必要ないんだよ」と教えるシーン(第17週99話)を練習していました。さりげなく描くシーンで、天才アニメーターという役ですが、本人はそこまで器用じゃなかったみたいで、私もびっくりするくらいたくさん練習してました。本番は私も立ち会っていたのですが、とても上手くできていましたよ。

ーー広瀬さんの所作はいかがです?

舘野:広瀬さんは自分でどんどんやってしまうタイプで、教えると自分なりに工夫してやろうとする人です。方法を教えれば自分で会得しようと努力される姿勢があるんだと思います。鉛筆削りも妙に集中して楽しそうにやっていらして、集中力がすごい方だなと。

ーーアニメーターの女の子が主役のドラマに携わるというのはどんな気持ちですか?

舘野:もう二度とないだろうと思っています。アニメーターは地味な作業ばかりで基本的にずっと机に座っています。毎日そんな面白いことは起きないのに、ドラマにするのは難しいんじゃないかと。あと、上手い原画と上手くない原画の差を表現するのが、すごく難しいんです。私たちが見て上手じゃない絵でも、普通の人から見たらとても素敵な絵なんですよ。そのくらい、高みを見るとキリがないですね。

刈谷仁美(以下、刈谷):今度の朝ドラがアニメーターの話だというのは聞いておりましたが、まさか自分が関わるとは思っていなかったので、まずは驚きました。ドラマ内のアニメを作る機会は他にもありますが、アニメーターを主人公としたドラマに関わるのは早々ないと思い、これも何かの縁だと。その時代の絵柄にどう寄り添うか、折り合いをつけるのに苦労をしました。空いた時間に、当時のアニメーターの方々の画集を真似してみたりと、なるべくたくさん練習しましたね。

ーー時代に合わせるように工夫されたんですね。

刈谷:昔の絵の独特の品の良さと言いますか、柔らかくてシンプルで、でも立体感がすごくあって。当時活躍されていたアニメーターの方達の画集はとても洗練されていて、たくさん絵を描いてきた中で見つけ出されたものなんだろうと。私もまだ全然掴めてはいませんが、表情の魅力や、立体感を出すというのは意識しました。

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