『ルパンの娘』は“予想外”の展開の連続!? 華×和馬の恋は無事にハッピーエンドを迎えるのか
泥棒一家「Lの一族」。引きこもりの兄、渉(栗原類)がネットで見つけたお宝を、おばあちゃん(どんぐり)が画面ではモザイク処理済みの秘技で鍵を開け、父(渡部篤郎)と母(小沢真珠)が盗み出す。そんな家業がイヤで仕方ない娘、華(深田恭子)。ある日和馬(瀬戸康史)と出会い、恋に落ちるが、彼は一族すべて警察関係者という家に生まれた警察官で……。
「深キョンがピタピタのコスチューム着て、お色気系の大泥棒なのかな? ルパン? 恋人が刑事? 令和の今、大人が見るには、なんか設定が古臭いし、子どもっぽい気がする。でもまあ見てみるか……」
こんな気持ちで見始めた『ルパンの娘』(フジテレビ系)が予想外、今期一番好きなドラマになりつつあります。
話は荒唐無稽、ありえないことの連続なのですが、画面からの情報量が多く、かつ展開が早いのでつっこむ暇がなくずっと笑っている感じ。いろいろな映画やドラマのパロディやオマージュもふんだんにつめこまれ、「今のはあの映画のあのアクションですよね?」「それ、昼ドラで見た気が」と思った時にはすでに違うシーンになっている。
とにかく「おもしろいこと」をすべて出し切り、出し惜しみがない。
「いちいち説明しなくても、この早さでも、見ている人たちはきっと気づくだろう、おもしろがるだろう、信じてやりきろう」とする作り手の、視聴者への信頼のようなものを画面から感じます。だから見ていて心地よく笑える。
そして演じる俳優さんたちの演技がすばらしい。セリフと表情に思わず吹き出した次の瞬間、キレッキレのアクションに息をのみ、その数分後シリアスな展開につい涙する。これを1時間にまとめるから、すごい。作っている人たちと演じる人たち、頭の中はどうなってるんでしょう……。
和馬が追うLの一族であることがバレないように行動する華の、そのドキドキハラハラが物語の主軸なんだと思っていたのに、なんと先週、まだ半分の5話でバレてしまった……! これもかなり予想外。本当に展開が早い。