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『ゴーストランドの惨劇』パスカル・ロジェ監督が語る、女性を描き続ける理由とハリウッドの現状

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 『マーターズ』『トールマン』のパスカル・ロジェ監督最新作『ゴーストランドの惨劇』が8月9日より公開中だ。本作は、性格が正反対の双子の姉妹ヴェラとベスが、絶望的な惨劇に巻き込まれていくさまを描いたホラー映画。

 今回リアルサウンド映画部では、6年ぶりの新作となった本作を手がけたロジェ監督にインタビュー行い、製作の背景や脚本作りのプロセス、女性を描き続ける理由から、ハリウッドの現状についてまで話を聞いた。

「ジャンルからスタートすることはとても大事」

パスカル・ロジェ監督

ーー今回の作品は『トールマン』以来6年ぶりの新作となりますね。

パスカル・ロジェ(以下、ロジェ):本当は6年もかからなければよかったんだけどね(笑)。ただ、この6年の間に何もしていなかった訳ではないんだ。スリラーとラブストーリーとメロドラマの要素がある『The Girl』という企画を手がけていた。ものすごく力を入れて脚本を書き上げたんだけど、今回の『ゴーストランドの惨劇』よりも予算が大きな作品で、成立させるためにはアメリカのある程度名前のあるスターキャストが必要だった。そのキャスティングがうまくいかずに、企画自体が頓挫してしまったんだ。僕にとってはすごく自信のある作品だったんだけどね。とはいえ、生活もしなければいけないし家賃も払わないといけないから、必死になって3カ月かけて脚本を書き上げた低予算ホラーがこの『ゴーストランドの惨劇』なんだ。運がいいことにすぐに製作費も集まって、無事に作ることができたよ。だからこの『ゴーストランドの惨劇』は、「家賃を払うために」というのが最初の一歩だったんだ(笑)。

ーーそうだったんですね(笑)。今回の作品は、双子の姉妹の妹ベスの主観で語られているのが大きなポイントになっています。

ロジェ:その理由は、ベスが僕自身だからなんだ。ベスというキャラクターが、僕がこの作品を作るパーソナルな動機でもあった。ベスというキャラクターを掘り下げることによって、僕自身の情熱とイマジネーション、アーティストである理由、その関係性を掘り下げられると思ったんだ。普通の生活だってできるのに、なぜ人は現実的ではないものに惹かれていくのか。そうやって、自分のことを掘り下げるためのキャラクターでもあったんだ。

ーー『マーターズ』も『トールマン』もそうでしたが、あなたの作品にはいつも巧妙なトリックが仕掛けられています。脚本作りにおいて、もっとも意識していることはなんでしょう?

ロジェ:脚本作りのプロセスを説明するのは難しい。どういう題材を選んでいるのか、どうやって書き進めるのか、自分のイマジネーションをどう定義づけるのか……正直言って説明するのは不可能だ。なぜかというと、無意識のうちにやっていることだから。あまり説明もしたくないんだけど、できるだけ説明してみるよ(笑)。とにかく始まりはストーリー、あるいはジャンルからスタートする。例えば、ソリッドなホラーを書くというところからスタートして、そこから僕が大好きな、典型的なキャラクターやクリシェというものを取り入れていく。ダークさを感じさせるような古い家やトラック、そういうクリシェからスタートして、より特別でパーソナルなものに転換していくんだ。ウエスタンだったら、インディアンやカーボーイから始まるようにね。だから、ジャンルからスタートすることはとても大事なんだ。書き進めていくうちに、何か意外性を持った、自分なりのオリジナルなものに展開できればと思いながらいつも脚本を書いているよ。今回の『ゴーストランドの惨劇』の場合は、“ひねり”から始まっているんだ。ネタバレになるから詳しくは言わないけれど、映画を観てくれたら分かると思うよ。

      

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