杉野遥亮、『スカム』で学んだ“主役”の醍醐味 「監督の近くで寄り添って話ができる」

 杉野遥亮が連続ドラマ初主演を務めるMBS/TBSドラマイズム『スカム』が現在放送中だ(MBS:毎週日曜24:50~、TBS:毎週火曜25:28~、他)。

 本作の原案は、ルポライター鈴木大介が振り込め詐欺に従事する若者たちの実態を取材した『老人喰い』。社会から見放され、絶望的な状況に追い込まれた若者たちが、振り込め詐欺に手を染めていく姿を描くオリジナルストーリーだ。

 杉野が本作で演じるのは、順風満帆な勝ち組人生を歩んできたが、リーマンショックによる新卒切りで無職となり、時を同じくして発覚した父親の難病治療のため、振り込め詐欺をはじめる主人公・草野誠実。映画『全員死刑』を手がけた小林勇貴が演出を担当する。

 杉野に、初主演作への思いや、小林監督との現場で培った空気感、役作りのこだわりなど語ってもらった。【インタビューの最後にチェキプレゼント企画あり】

「自分だからできることを探しました」

ーー今回、連続ドラマ初主演ということで、思い入れは強かったですか?

杉野遥亮(以下、杉野):主演という特別な気負いはなくて、「やった!」という喜びはありました。ただありがたかったのが、長い間現場に居て見ることができるし、共演の方も、僕が普段映画を見ていて素敵だなと思う方たちばかりで、現場にいるだけで自分が学べたりしたこと。あと、一番監督の近くで寄り添って話ができることはワクワクしました。

ーー事務所の先輩からは何かお言葉をいただきました?

杉野:ちょうど『居眠り磐音』の舞台挨拶の時に「明日から撮影に入るんです」と松坂(桃李)さんに言った時は、からかわれたわけではないけど、座長というところに発破をかけられました。でも作品を見てくれると言ってくれたので、そういった意味でも、頑張りたいと思いましたし、初めから一番近くで見てくれている先輩だったので、自分が主演をやるって知ってくれているのは嬉しかったし、その過程を見てもらえればなと思いました。

ーー今回、座長を経験するというところで、先輩方の姿から参考にした部分もあったのでしょうか?

杉野:座長というと、その方なりの立ち方はあると思っていて。みんなが頼りたくなる背中や佇まいを模索しながら自分だからできることを探しましたけど、そこに行き着くまでに、先輩方はどうやっていたかというイメージが流れたりはしましたね。これまで素晴らしい先輩の背中を見てきたので、その中で自分がどういう立ち方ができるだろうかと常々考えていたし、いつかできたらいいなというのもありました。

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