『ストレンジャー・シングス』『ゴジラ』出演で一躍スターに 15歳ミリー・ボビー・ブラウンの素顔

 Netflixオリジナルシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の最新シーズンが7月4日より配信開始となる。先日、作品公式Twitterには「彼らはもう子供ではない」という文言とともに、メインキャストの集合写真が掲載されていた。本当だ! いつの間にこんなに大きくなって! と、思わず親戚のおばさんのような気持ちになってしまった。ちなみに、2019年現在15歳である。

 赤い鼻血とバズカット(そしてeggo)がトレードマークだったミリー・ボビー・ブラウン演じたイレブン。世界中が彼女に夢中になったものだ。よく考えてみれば、鼻血出しまくりのバズカット少女が“かわいい”って時点ですごすぎる。2016年にその名を轟かせた彼女。この3年の間、無名だった彼女が世界にとってどんな存在になっていったのか迫りたい。

『ストレンジャー・シングス』の看板娘

Stranger Things | Trailer 2 | Netflix

 1983年のインディアナ州にある小さな町ホーキンスを舞台に、失踪した友達を探す少年たちと出会った不思議な力を持つ謎の少女、そして彼らの周りにいる大人が巻き込まれていく冒険活劇。言ってしまえば、スティーブン・スピルバーグの『E.T.』とスティーヴン・キング原作の『スタンド・バイ・ミー』をかけて割ったような作品、それが『ストレンジャー・シングス』の第一印象だった。ちなみに、『E.T.』は1982年に公開された作品なので納得感を自分で勝手に持っている。少年と仲間がある日突然、地球に取り残されてしまったエイリアンと出会う。超能力を持つエイリアンを、研究対象として捕まえようとする大人たちから隠し、守る。それが『E.T.』の本筋であるが、『ストレンジャー・シングス』におけるE.T.はズバリ、イレブンだ。

 ミリー・ボビー・ブラウンがイレブンをシーズン1で演じていた時、彼女は12歳だった。マイクやルーカス、ダスティンにウィルも12歳の設定。実は、ウィル役のノア・シュナップと同い年で、マイク役のフィン・ヴォルフハルトとダスティン役のゲイテン・マタラッツォが彼女たちの2個上で、実はルーカス役のケイレヴ・マクラフリンがその一つ上で、年長なのだ。

 我々は、マイクたちと共にエピソードを通して彼女のことを知っていくことになる。シーズン1では、ホーキンス国立研究所で実験対象として隔離されていた。しかし、脱走した際に偶然出会ったマイクたちと友達になる。ずっと外の世界と遮断されていたせいか、「約束」や「友達」などの簡単な言葉というか概念を理解していないウブさが彼女の可愛さだった(特にリクライニングチェアに初めて乗った時の表情と言ったら!)。しかし、彼女は大人をいとも簡単に超能力で殺してしまう。もちろん、実験で猫を殺せと命じられた時の躊躇いから、命の尊さを理解していることも伺えるのだが。

 そんな、最強少女が『Vフォー・ヴェンデッタ』のナタリー・ポートマンばりのキュートなバズカットで、パワーを出すときに鼻血を出す、それなのに「かわいい」と言われると素直に照れて喜ぶという斬新な設定。このイノセンスさと破壊力のアンバランスに、誰が夢中にならないというのだろう。

 シーズン2ではそんな彼女も、バズカットを卒業。実は天然パーマだったという、可愛らしいギャップを見せてくれた。そして、このシーズンでは1で触れられ切れなかった彼女のルーツについて描かれている。『E.T.』が自分のホームに帰る時少年の力を借りたのに対し、イレブンは自らの殻(というかホッパーの言いつけ)を破ることでホームに辿り着いた。それだけでもキャラクターとしてかなりの成長を感じるのに、そこにマイクとの恋愛模様の発展も入ってくるからすごい。

 シーズン1の時に、金髪のウィッグとマイクの姉ナンシーのワンピースを着て“普通の少女コーデ”をした時にマイクから「綺麗だ」と言われたあの瞬間から、二人の恋は始まっていたはずだ。しかも、シーズン2のラストで思わずイレブンにキスしちゃったマイク! ああ可愛いこの二人!

 そんなことあってのシーズン2では、新しく登場したマックスという少女とマイクの様子に嫉妬したり、マイクとダンスパーティーで一緒に踊ったりとかなり大人の階段を上ったイレブン。しかも「BITCH」なんて言葉も覚えちゃって。シーズン3の予告編では、さらに大人の雰囲気になった彼女が見られる。

 しかし、成長しているのはキャラクターだけではない。演じている女優、ミリー・ボビー・ブラウン自身もだ。

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