『集団左遷!!』福山雅治が見せたリーダーシップ 蒲田支店を追い詰める最強の敵が牙を剥く

『集団左遷!!』福山雅治が見せたリーダーシップ

 花沢や副支店長の真山(香川照之)のようなベテランをはじめ、滝川(神木隆之介)、平(井之脇海)のような若手も加わって織り上げる悲喜こもごものエピソードを見ていると、体育会系の部活を見ているような気分になる。そういえば、営業主任の木田恵美子を演じる中村アンは、学生時代にチアリーディング部に所属していたことでも有名だ。汗をかき一丸となって進む蒲田支店の中心にいるのは片岡。自らがんばるだけでなく、知らないうちに部下の力を引き出す片岡のリーダーとしてのあり方は、ビジネスで言うところのエンパワーメントにも通じるだろう。

 第4話では、不動産コンサルタントを名乗る神崎(戸次重幸)たちにあやうく40億をだましとられそうになったほか、本ドラマ2度目となる高橋和也の顔面流血、猫背椿演じる経済誌記者に蒲田支店の廃店計画をすっぱ抜かれるなど多事多難ぶりは相変わらずである。しかし、片岡を中心にスクラムを組んだ蒲田支店はそれらを次々と跳ね返していく。報道を聞きつけた地元の預金者が廃店を撤回するように大挙して口座開設や融資の相談に訪れる場面は、多少誇張はあるものの、これぞ下町パワーというシーンだった。

 そんな蒲田支店の躍進にひとり苦虫をかみつぶす男が。頭取の藤田(市村正親)に対しても「三友銀行の未来のため」と傲然と言い放つ横山は、支店統括部長の宿利(酒向芳)に代わる新たな刺客を差し向ける。怜悧一徹で目的のためには手段を選ばない横山を本気にさせてしまった蒲田支店。営業課長を1人失った状態で強大な敵に立ち向かう片岡たちに未来はあるのだろうか?

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■石河コウヘイ
エンタメライター、「じっちゃんの名にかけて」。東京の片すみで音楽やドラマについての文章を書いています。ブログtwitter

■放送情報
日曜劇場『集団左遷!!』
TBS系にて、毎週日曜21:00〜21:54放送
出演:福山雅治、香川照之、神木隆之介、中村アン、井之脇海、高橋和也、迫田孝也、増田修一朗、谷口翔太、橋本真実、市村正親、酒向芳、橋爪淳、津嘉山正種、尾美としのり、三上博史、八木亜希子、西田尚美、赤堀雅秋、パパイヤ鈴木
語り手:貫地谷しほり
三友銀行イメージガール:生田絵梨花(乃木坂46)
原作:江波戸哲夫『新装版銀行支店長』『集団左遷』(講談社文庫)
脚本:いずみ吉紘
プロデュース:飯田和孝、中前勇児
演出:平川雄一朗、田中健太
製作著作:TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/shudan-sasen/

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