『わたし、定時で帰ります。』インタビュー

向井理が語る、役者という職業への向き合い方 「“普通”を作るのが、一番難しい」

「シンプルなコメディではない」


――向井さんが出演されたTBSドラマといえば、昨年1〜3月放送の『きみが心に棲みついた』(以下、『きみ棲み』)で、心に影を抱えた星名漣役が、視聴者のみなさんの中でも記憶に新しいかと思います。これまで様々な役柄を演じられていますが、向井さん自身はこういう役が演じやすいといったものはあるんでしょうか。

向井:テクニックとして考えると、キャラが立ってる役柄のほうが演じるのは難しくなくて。むしろ今回のような、いわゆる“普通の人”という役のほうが苦労しますね。実は『きみ棲み』のときにも、金子監督が1話だけ演出してくださって、打ち上げで「今度は“普通”の、もっと難しい役でやろうね」って言われてたんです。それで来たオファーが、今回の役だったので、“ああ、そういうことか”と思いました。普通の人って何をもって普通か、わからないじゃないですか。みんな自分が「変わってる」と思って生きてないと思うし。でも、その人の性格とかバックボーンを積み重ねた結果、なるべくしてその立ち居振る舞いをするわけで……いわゆる“普通”を作るっていうのが、一番難しいです。「んー」って、毎日悩みながらやってますね。

――ユースケ・サンタマリアさんも「普通のオフィスだから、強烈な悪がいるわけでもない中で、どうドラマを面白くしていくかをみんなで考えて作ってる」と、おっしゃってました。

向井:そうなんですよ。シンプルなコメディではないですからね。エンターテインメントとしての“面白い”ってなんなんだろうって考えてしまいます。でも、僕は台本にのっとってやるだけですから。ユースケさんみたいに、アドリブは言わないですし(笑)。どう面白くするか、何を信じてやるかっていったら、もう監督しかないんですよね。監督の「OK」を一つひとつ取っていくことで、安心しているところはあります。

――向井さんも撮影の合間に、親指ゲームに参加していましたね。そういうノリは楽しむタイプなんですか?

向井:あれは、拒否できなかったんです!(笑)。でも、吉高さんが素敵だなって思うのは、常に機嫌よくって言ったら変ですけど、ピリピリせずに、やりやすい空気を作ってくださっているところですよね。それは本当に心強いですし、一丸となっていこうっていうのは、すごく思います。

――撮影現場は、今のところ「働きやすい職場」というわけですね。

向井:そうですね(笑)。

――では最後に、本作を楽しみにしている視聴者のみなさんに、メッセージをお願いします!

向井:ドラマでも新入社員が何人か出てきますけど、4月は新しく会社に入ったり、学校に入ったりと、新しい環境で何かを始める人もたくさんいると思います。「4月から」という意味では、いろんな実生活に当てはめるられるドラマになると思うので、多くの人たちの共感が得られたらいいなと思います。

(取材・文=佐藤結衣/写真=池村隆司)

■放送情報
TBS系火曜ドラマ『わたし、定時で帰ります。』
TBS系にて、4月16日(火)スタート 毎週火曜22:00~放送
原作:朱野帰子『わたし、定時で帰ります。』シリーズ(新潮社刊)
出演:吉高由里子、向井理、中丸雄一、柄本時生、泉澤祐希、シシド・カフカ、内田有紀、ユースケ・サンタマリアほか
脚本:奥寺佐渡子、清水友佳子
演出:金子文紀、竹村謙太郎
プロデューサー:新井順子、八尾香澄
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/watatei/

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