主人公キャロル・ダンバースは6代目? コミック版から『キャプテン・マーベル』の魅力をおさらい

「アベンジャーズ:クリー/スクラル・ウォー」からの予想

「アベンジャーズ:クリー/スクラル・ウォー」/著者私物

 今回の大まかなストーリーは「アベンジャーズ:クリー/スクラル・ウォー」(ヴィレッジブックス刊)がベースになっているとされており、これらの経緯と予告編を踏まえると、なんらかの理由で記憶を失ったもののスーパーパワーを手に入れた地球人のキャロルは活動の場を宇宙に移し、精鋭部隊スターフォースに所属することになる。しかし、失われた記憶を追い求めるクリー人の宿敵であるスクラル人の刺客により、追い詰められた結果、地球に不時着、そこで若き日のニック・フューリーと出会う……という内容だと思われる。この失われた記憶をめぐるスクラル人との戦いは映画本編で描かれるはずだが、気になるのはそれ以降の物語だ。

 『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のラストシーンでニック・フューリーがキャプテン・マーベルにポケベル風の端末でSOSを出したシーンから、現在も連絡が取れる状況だということは伺える。しかし問題はどこにいるのかだ。宇宙のどこかでヒーローとして活動しているということであればそれなりに納得できるのだが、全宇宙の人口を無差別に半分にしたサノスによるインフィニティ・指パッチンがあった以上、そこを運任せにするとは考えにくい。

『キャプテン・マーベル』日本版本予告

 そこで提唱したいのは彼女が亜空間に囚われているというものだ。元々原作の初代キャプテン・マーベルには敵の罠に落ちネガティブ・ゾーンという謎の亜空間に捕らわれてしまい、一日に三時間だけ地球人リック・ジョーンズと入れ替わって現実世界で活動できるという設定があった(このあたりの経緯は先述した「アベンジャーズ:クリー/スクラル・ウォー」でも描かれている)。このことからキャロルも現在は何らかの理由で亜空間に囚われており、コンタクトは取れるが自由に身動きができない状況だったのではないだろうか。さらに『アントマン&ワスプ』で量子の世界にいたアントマンが無事だったことからもサノスの攻撃はいわゆる別次元には影響がなかったのだろうと推察できる。

 いずれにせよ、この詳細は3月15日に公開の映画本編で明らかになる。キャプテン・マーベルの勇姿はもちろんだが、今後どのような形でアベンジャーズの面々と合流するのかという点にも期待しながら映画の公開を楽しみに待ちたい。

■青木大空
アメコミと映画をこよなく愛する新米宣伝マン。一番好きなアメコミ映画は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』。四国八十八ヶ所参りを達成するも煩悩が一つも消えなかった過去を持つ。

■公開情報
『キャプテン・マーベル』
3月15日(金)全国公開
監督:アンナ・ボーデン、ライアン・フレック
製作:ケヴィン・ファイギ
出演:ブリー・ラーソン、ジュード・ロウ、サミュエル・L・ジャクソン、クラーク・グレッグ
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c)Marvel Studios 2019
公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/captain-marvel.html

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