映画を“聴く”のに最適な作品は? ビデオマーケット配信作品からオススメ映画をピックアップ
『スリー・ビルボード』
アメリカ、ミズーリ州の小さな田舎町で起きた少女殺害事件。その殺害状況は、レイプされ焼かれて殺されるという凄惨きわまりないものだった。被害者の母親ミルドレッドは、いつまで経っても犯人を見つけることのできない地元警察に不信感を抱き、ロードサイドにある3つの立て看板に、警察署長を名指しで批判する広告を出す。それをきっかけに、田舎町では予想もしなかった騒動が次々に起こり始める……。
アカデミー賞、ヴェネチア国際映画祭、トロント映画祭などで受賞した、公開年に批評家の間で最も評価の高かった映画の一つだ。その秘密は、急進的な脚本家でもあるマーティン・マクドナー監督による物語にある。
あらすじや、登場人物の設定などから観客が予想する物語の展開を次々に覆し、思いもしなかった場所へ連れて行くのが、本作の特徴だ。それでいて、あくまでリアリズムから離れ過ぎないところが、本作の価値をより高めている。
見どころは、やはり意外な展開を見せるシーンの数々だ。ここではネタバレを避けるため具体的に説明しないが、その驚きの度合いは、効果音による臨場感によって、さらに高められるはずだ。
『デッドプール2』
異端の不真面目スーパーヒーローの活躍を描いて大ヒットを記録した『デッドプール』第2弾。今回はミュータントの孤児を守るため、未来から現れた謎の強力な刺客「ケーブル」と戦うことになる。デッドプールは攻撃に対抗するため、おかしな仲間たちを集めた自前の組織「X-フォース」を立ち上げる。デッドプール対ケーブルの死闘はどう決着するのか? そしてケーブルの真のねらいとは……?
とにかくギャグが連続し、笑いながら見られるのが、普通のヒーロー映画と一味違う『デッドプール』シリーズ。そしておふざけと同時にシリアスな人間ドラマが描かれるところも特徴的だ。
本作の見どころ、聴きどころは、やはり中盤の市街地でのド迫力カーアクション。高速で移動しながら、絶えず攻守が入れ替わるデッドプールとケーブルの、ノンストップなアクロバティック・バトルは見逃せない……いや、聴き逃せない。
デッドプールが募集して面接試験で採用した個性的な仲間たち「X-フォース」のそれぞれの活躍もぜひ楽しみにしてほしい。