『黄昏流星群』4人が交わしたキスがそれぞれの関係の決定打に 温泉旅行の裏で交差する愛情
同ドラマは、これだけのしがらみがありながら、自分の恋心に真っ直ぐ従うキャラクターが多く、他人の意見に耳を貸さない。そんな中、繊細さを残すのは真璃子である。言いたいことは何も言えず、いつも心の中でモヤモヤと考えている。モノローグや回想シーンが多いことからも、その引っ込み思案な性格は窺えた。
中山はそんな真璃子の些細な心情を、手や指先の表情で表現する。胸元から顎にかけて手を添えることが多く、不安げな様子や困惑した様子を頻繁に表す真璃子。1人だけ、自身に起こっている環境の変化や、自分の気持ちの移り変わりに誰よりも翻弄されていて、中山はそんな様子を器用に表すのであった。
藤井とのキスシーンでも、女性というよりかは「女の子」と言いたくなるような反応をみせる。中山のキャラクターは同ドラマの中ではやや異質であり、今後の展開でどのように絡むのかが気になる。次週にはまた大きなトラブルがあることが示唆されており、それぞれの恋路がさらに発展するのか、発展したとしたらどう環境を変えていくのか、ますます注目して観ていきたい。
■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter
■放送情報
木曜劇場『黄昏流星群~人生折り返し、恋をした~』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00~22:54放送
出演:佐々木蔵之介、中山美穂、藤井流星(ジャニーズWEST)、石川恋、礼二(中川家)、八木亜希子、小野武彦、黒木瞳ほか
原作:弘兼憲史 『黄昏流星群』(小学館『ビッグコミックオリジナル』連載中)
脚本:浅野妙子
プロデュース:高田雄貴
演出:平野眞、林徹、森脇智延
制作著作:フジテレビ
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/tasogare/