サメ映画は考えすぎてはダメ? B級映画ファンを虜にする『シャークネード ラスト・チェーンソー 4DX』の楽しみ方

4DXで輝くサメ映画たち

 今年はジェイソン・ステイサムの超大作サメ映画『MEG ザ・モンスター』が公開され、大ヒットを記録した。週末興行収入ランキングでサメ映画が1位を獲得したのは何年ぶりだろうか。さらに本作も公開され、今年はサメ映画の当たり年と言っていいだろう。

 サメ映画の魅力とはなにか。元祖の『ジョーズ』からするとかなり思い切った方向に進化した感じはあるが、なんといっても気楽に観られることだろう。『MEG ザ・モンスター』公開時にジェイソン・ステイサムがインタビューで残した言葉は至言だ。

「真剣に捉えすぎないでくれ」

 そうだ、考えすぎてはいけない。むしろ感じるままに身を任せた方がサメ映画の鑑賞は上手くいく。その意味で、映画鑑賞を身体的体験へと昇華してくれる4DXはサメ映画と抜群に相性が良い。


 実際、何も考えるなと言わんばかりに、本編開始前の企業ロゴの時点から座席が揺れる。そのままスクリーンは太古の恐竜時代へ。恐竜もサメも襲来するクライマックスのようなテンションで幕を開け、風が吹きつけ、座席は容赦なく揺れ、水しぶきに雪も降る。

 「シャークネード」シリーズはサメと竜巻のハイブリッドなので、4DXの風と嵐の演出が強い。フィンたちが竜巻に巻き込まれるシーンでは、4DX劇場横に設置されている送風機がフルパワーで回転。あれだけの勢いよく回る送風機はなかなかお目にかかれない。

 竜巻から飛んでくるサメの突進時には、座席がかなり揺れるのでしっかり深く座っていた方がいい。そんなシーンが全編にわたって連続するので、座席から落ちないように気をつけてほしい。

 この興奮が味わえるのは、日本にいる我々だけだ。この貴重な機会をどうか見逃さないでほしい。

■杉本穂高
神奈川県厚木市のミニシアター「アミューあつぎ映画.comシネマ」の元支配人。ブログ:「Film Goes With Net」書いてます。他ハフィントン・ポストなどでも映画評を執筆中。

■公開情報
『シャークネード ラスト・チェーンソー 4DX』
11月2日(金)ユナイテッド・シネマ、シネプレックスの4DX劇場にて全国ロードショー
監督:アンソニー・C・フェランテ
脚本:サンダー・レヴェン
制作:デヴィッド・マイケル・ラット
出演:アイアン・ジーリング、タラ・リード、キャシー・スケルボ、ヴィヴィカ・A・フォックスほか
提供:ニューセレクト、ジュピターエンタテイメント
配給:ムービープラス
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公式Twitter:@sharknado_1102

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