2018年は“恋愛ドラマ”の秋! 10代から50代まで幅広い主人公たちの恋の行方

 2018年秋は、久しぶりに恋愛ドラマが豊富にラインナップ。しかも、恋する主人公たちは10代~50代と幅広い。最近は刑事モノや医療モノに押され気味の印象だが、連ドラを楽しむ上で、やっぱり恋愛モノのときめきは外せない。待ってましたとばかりに、今期の恋愛ドラマを紹介していきたい。(メイン写真=『大恋愛~僕を忘れる君と』(c)TBS)

戦う女子の胸を熱くする『獣になれない私たち』(日本テレビ系)

『獣になれない私たち』(c)日本テレビ

 主演・新垣結衣×脚本・野木亜紀子の『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)コンビ復活とあり、放送前から注目度が高かった『けもなれ』。第4話を終えたところでいえるのは、やはり信頼と実績の野木品質ということ。

 仕事ができる……いや、できてしまう晶(新垣)は、京谷(田中圭)という一見ステキな彼氏持ち。だが、京谷の家には別れて4年になる元カノ・朱里(黒木華)が住み着く異常事態。自分が精一杯動いても、相手が動いてくれなければ何も変わらない状況は、心底むずがゆく、がんばるほどにむなしくなるもの。すべては京谷の優しさが招いたループだが、その優しさを知る晶の「他の人を好きになりたい」という本音には、ついため息がこぼれてしまう。

 第4話では、飲み仲間の間柄だった晶と恒星(松田龍平)が、「ラブかもしれないストーリー」への進行を見せてきた。現代女性のリアルを投影した可愛いガッキーを崇めながら(この美貌が、仕事面ではマイナス要素という描かれ方も秀逸)、物語の行方を見守りたい。

戸田×ムロが魅せる本物の愛『大恋愛~僕を忘れる君と』(TBS系)

『大恋愛~僕を忘れる君と』(c)TBS

 若年性アルツハイマーの前段階にある女医・尚(戸田恵梨香)が、大ファンだった元作家の真司(ムロツヨシ)と運命の恋に落ちる物語。「ラブストーリーの名手」とも称される脚本家・大石静のオリジナル作品だ。

 婚約者がいながら、偶然出会った真司との恋に燃え上がる尚。はじめは彼女を拒んでいた真司だが、「私のことがタイプ?」「ご飯行こう」とグイグイ攻め続ける尚に根負け。人生初のアップルパイを頬張る姿は微笑ましく、さりげなく手をつなぐ真司には「あれ? ムロさんってこんなにカッコよかったっけ」という錯覚(でしょうか?)に陥ってしまう。

 第2話のラストで描かれた「キスの拒否」も絶妙で、いつまでもこの関係が続けばいいのに……と願わざるをえないほど、お似合いの2人。アルツハイマーをテーマとした作品は多いが、唯一無二の空気感を持つ尚と真司の大恋愛の行く先は、それらとは一線を画すものとなりそう。脚本とキャストの相乗効果が素晴らしく、早くも良作の気配がプンプン。どうかこのまま、失速せずに駆け抜けてほしい。

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