高畑充希と竹内涼真のやり取りは期待値超え! 『過保護のカホコ』SPが提示した“愛と夢”の実現
『過保護のカホコ』には、名ゼリフが多く存在したが、その一つが加穂子の「こんなの初めて」という言葉。気遣いばかりの生活に2人は別れを選択する。差し伸べてくれた泉の手も払いのけ、加穂子は1人に。そんな時に加穂子の前に現れるのが、亡くなった祖母・初代だ。「好きな人の手を離さないこと」。この教えは生前、加穂子に伝えていたが、「過保護に育てられたおかげで、後悔したこともないし、愛と夢を100%信じられるようになったのよ」というメッセージは初めてだ。
今作のタイトルは『過保護のカホコ2018~ラブ&ドリーム~』。「愛と夢は両立できるのか?」がテーマでもある。家を出て行く初を見て、泉が「夢を追う男なんてしょせん家族より自分のほうが大切なの。愛と夢は両立しないの」と加穂子に現実を伝えるシーンがあるが、その言葉は後に初が払拭していくこととなる。初は過保護すぎる両親以上に、加穂子を愛し、幸せにすると改めて誓い、加穂子は人前でも気にせず、いつか必ず初がピカソを超えるすっばらしい画家になると高らかに宣言する。
「みんなでこれからは絶対苦しくてもつらくても、私たち夫婦は愛と夢を忘れちゃいけないよね」。加穂子の言葉に力強い意志が宿っているのは、家族の困難を一つひとつ真摯に向き合い、解決してきたからだ。そこには、紛れもない真っ直ぐな愛と夢がある。『過保護のカホコ』は、そんな単純で、シンプルな答えと、家族の絆に気づかせてくれる作品だった。
■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter
■作品情報
『過保護のカホコ2018~ラブ&ドリーム~』
出演:高畑充希、黒木瞳、竹内涼真、佐藤二朗、中島ひろ子、梅沢昌代、濱田マリ、夙川アトム、西尾まり、久保田紗友、三田佳子、西岡德馬、平泉成、時任三郎、横山歩、映美くらら
脚本:遊川和彦
音楽:平井真美子
主題歌:星野源 「Family Song」
チーフプロデューサー:西憲彦
プロデューサー:大平太、田上リサ(5年D組)
演出:日暮謙
制作協力:5年D組
(c)日本テレビ
公式サイト:http://www.ntv.co.jp/kahogo-kahoko/special2018/