矢本悠馬が語る、『半分、青い。』ブッチャー役で得た演技の幅 「答えは脚本に隠されている」
役者としての幅が広がった『半分、青い。』
ーー本作を経て、役者として得たものは?
矢本:学生時代のブッチャーは、1人でちんぷんかんぷんなことばかり言っていて、みんなにスルーされることも多かった。いったいこの人は誰のどのセリフを聞いて、どんな気持ちでこんなことを言うんだろうと思ってしまうシーンが多かったんです。普通はひとつ前の相手のセリフを受けて発言するものですが、彼の場合はおかしなタイミングでその瞬間に関係のないことを言ったりします。そこに対応していくのは難しかったですし、考えることで役者としての視野が広がったかなと思います。そのカギを台本の中から見つけることが、台本に対して視野を広げるということなのかなと思います。
ーーそこには脚本の北川さんの意図もあると。
矢本:そうですね。ブッチャーには謎のことを言わせて、ちょっとおバカな感じを演じて欲しいのだという意図は分かるんですけど、ただバカなことを言うだけじゃダメなんです。彼の言葉に“ホンモノさ”というか、意味を持たせないといけない。その正解を知っているのは北川先生だけなので、絶対に答えは脚本に隠されているはずなんです。
ーー次に朝ドラに出る時はどんな役を演じたいですか?
矢本:10年後か20年後かに、ヒロインの父親役をやりたいです。奈緒ちゃんがインタビューで「母親役をやりたい」と言っていたのを聞いて、「あ、俺も父親役やりたいな」と思いました。いいパパとか演じたら、人気出そう(笑)。迷惑かけるお父さん、空気読めないお父さんをぜひ楽しく演じたいです。
(取材・文=折田侑駿)
■放送情報
NHK連続テレビ小説『半分、青い。』
平成30年4月2日(月)~9月29日(土)<全156回(予定)>
作:北川悦吏子
出演:永野芽郁、松雪泰子、滝藤賢一、上村海成/佐藤健、原田知世、谷原章介/矢本悠馬、奈緒/清野菜名、志尊淳
制作統括:勝田夏子
プロデューサー:松園武大
演出:田中健二、土井祥平、橋爪紳一朗ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/