山崎賢人と上野樹里が守りたい“夢” 『グッド・ドクター』子供の未来を支える小児外科医の姿

 司賀院長と同じように湊の夢に寄り添っている夏美(上野樹里)は、医師たちの中で唯一、湊の想いを理解して受け止めてきた。湊は第2話で「助かる方法はあります。あります」と患者に根拠のない希望与えてしまった失敗によって、高山(藤木直人)から注意を受けていた。第5話で夏美は、湊が響の元の声をそのまま守ることができる新しい手術方法を見つけても、響と徹郎に告げなかったことを高山に「先生の言葉はちゃんと彼(湊)に届いています」と成長を伝える。高山は、かつて湊と同じ自閉症を抱えた弟・雅也(吉村界人)の夢に寄り添ったことで、雅也が命を落としてしまったことを「『夢など諦めろ』そう言うべきだった」と後悔していた。弟のように傷つくことになるであろう湊を見たくないと、高山は湊に厳しく当たっていたのだ。しかし、夏美は「高山先生だからこそ彼の夢を守れるはずです」と高山の背中を押すように伝える。

 “夢”を支える者たちの葛藤が描かれた第5話。夢に向かってまっすぐ進んでいる湊にとって、背中を押してくれる司賀院長と夏美、そして高山がいるからこそ、湊自身も同じように響の夢を支え、未来を守ることができたのではないだろうか。倫太朗が響との会話で「みんなの前で歌うときどんな気持ちなの? 俺たち、ずっと病院にいるからさ、運動会も学芸会も出たことないんだ」とさりげなく言った一言にも、“外に出ていろんなことをしたい”という願いが溢れていた。小児外科内で病気と闘う子供たちと、子供たちを未来に羽ばたかせていこうとする医師の懸命な姿を、今後も見守っていきたい。

※山崎賢人の「崎」は「たつさき」が正式表記

(文=大和田茉椰)

■放送情報
『グッド・ドクター』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00放送
出演:山崎賢人、上野樹里、藤木直人、戸次重幸、中村ゆり、浜野謙太、板尾創路、柄本明ほか
原作:『グッド・ドクター』(c)KBS(脚本:パク・ジェボム)
脚本:徳永友一、大北はるか
プロデュース: 藤野良太、金城綾香
協力プロデュース:西坂瑞城
演出: 金井紘、相沢秀幸
制作:フジテレビ
(c)フジテレビ
公式サイト:http://www.fujitv.co.jp/gooddoctor/

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