東出昌大「ガッキーだったらな」 『コンフィデンスマンJP』と『リーガルハイ』コラボが実現

 しかしこの偽物一家は、闘病中である与論の様態が急変することで思わぬ結束力を見せる。すると、そんなところへ、本物だと名乗る兄・祐弥(中尾)と姉・弥栄(前田)が登場。10億円の資産は父の虚言であると言い放ち、あえなく、金目当てのダー子とニセ兄妹は与論家からの撤退を余儀なくされる。

 ところが“本物”として現れた兄妹もまた偽物で、ダー子が仕込んだものであった。そんなことも知らぬボクちゃんは、与論の最期を看取る。これもダー子がボクちゃんの誠実な性格と、そこから予想される行動を見越してのこと。

 しかし、今回は、その後もダー子の思い通りにはいかなかった。10億円の遺産を見事受け継いだボクちゃんは、全てを知った上で、与論の元に一度は集まったダー子とニセ兄妹たちに分配。亡くなった与論のお棺には、彼の元を去っていったかつての家族ではなく、つかの間の時を過ごした、この偽物たちとの写真がある。「本物って何なんだ」と、少しジーンとくる回であった。

■折田侑駿
映画ライター。1990年生まれ。オムニバス長編映画『スクラップスクラッパー』などに役者として出演。最も好きな監督は、増村保造。

■放送情報
『コンフィデンスマンJP』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00~21:54放送
出演:長澤まさみ、東出昌大、小日向文世ほか
脚本:古沢良太
企画:成河広明
プロデュース:草ヶ谷大輔、古郡真也
演出:田中亮、金井紘、三橋利行
制作・著作:フジテレビ
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/confidenceman_jp/index.html

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