“復讐鬼”ついに始動 『モンテ・クリスト伯』ボロボロのディーン・フジオカから溢れる驚くべき気品

 ディーン・フジオカ演じる主人公・柴門暖の凄まじい拷問シーンが話題となったドラマ『モンテ・クリスト伯 ―華麗なる復讐―』(フジテレビ系)。続く第2話では、暖が無実の罪を着せらた日から14年の時が経ち、2017年の春が訪れた。

 今回描かれたのは、1度入ったら出られない刑務所からの脱出と、そこから生還した暖がモンテ・クリスト・真海として自分を裏切った仲間・南条幸男(大倉忠義)と神楽清(新井浩文)と再会する様子。14年ぶりといえど、装いを変えただけで南条らが暖の正体を見抜けないのは無理があるのではとの声がSNSで上がっていたが、この再会方法はすでに原作にあるもの。全体的に本作は、原作要素を忠実に受け継ぎながらも、話を進める上でうまく現代要素を絡めているという印象だ。

 例えば、暖が刑務所から脱出する手助けをしたファリア真海(田中泯)。彼は刑務所があるラデル共和国の元大統領という設定だったが、原作ではファリアという同名の神父が、本作の暖にあたる主人公エドモン・ダンテスと脱獄を試みる。また、ダンテスはファリア神父から教わったモンテクリスト島の秘宝を手に入れたことで財を成すが、暖は元大統領の隠し財産をシンガポールの銀行に取りに行くというスマートなやり方でモンテ・クリスト・真海として生まれ変わった。

 19世紀のヨーロッパが舞台の原作を現代の日本にアレンジする中で、多少のツッコミどころが生まれてしまうのは仕方のないことだろう。そんな中で、ホームレスと間違われるほどボロボロの装いや、復讐という負の感情を抱える役柄の中から醸し出されるディーンの気品には驚くばかりだった。

 振り返ってみると第1話の、目黒すみれ(山本美月)との結婚を控えた柴門暖は、第2話よりも少しふっくらした印象。それゆえか彼の目は今より丸みを帯びているように見え、まだ裏切りを知らぬ無垢さがそこにはあった。そして第2話、モンテ・クリスト・真海として生まれ変わったディーンは拷問を経たせいもあり、暖時代より細身に。ディーンのチャームポイントである切れ長の目が強調されており、彼のストイックな役作りが感じられる。