『パシリム』続編、日本のファンにオススメしたいシーンは? 主演ジョン・ボイエガに聞く

 映画『パシフィック・リム:アップライジング』が4月13日に公開された。ギレルモ・デル・トロが手掛けた前作から10年後の地球を舞台にした本作は、再び現れたKAIJUを倒すべく、若きパイロットたちがイェーガーに乗り込み奮闘する。

 今回リアルサウンド映画部では、英雄スタッカー・ペントコスト(イドリス・エルバ)の息子である主人公ジェイクを演じたジョン・ボイエガにインタビュー。製作にも携わった思いや、日本のファンに観てほしいオススメのシーンなどを聞いた。

「ジェイクは、僕自身に重なる役」

ーージェイク役に決まるまで、時間がかかったと聞いています。

ジョン・ボイエガ(以下、ボイエガ):普通はオファーを貰って撮影に入るんだけれど、今回は交渉という形でのキャスティングだったんだ。製作に携わることもあって、長い時間がかかったよ。でも、すべての確認が整ってからはすごくワクワクした。僕自身も巨大なメカが出てくる映画が好きで、とても特別なものになると思ったよ。

ーー今回の来日でも、『機動戦士ガンダムUC』に登場するネオジオングのプラモデルを買っていましたよね(笑)。

ボイエガ:そうなんだ(笑)。店で一番大きなやつを買ってしまったよ! 日本での滞在は、本当に快適だね。

ーー本作で初めて製作に携わったということで、演技に何か変化はありましたか?

ボイエガ:すごく変わった。今後、製作に関わっていない状態で演技をするのは難しくなってくるかもしれないくらいだよ。実際にクリエイティブな面で密接に関わっていく作業を経験したから、製作と役者の両方の立場にいないと迷子のような気持ちになってしまうかも。演技というのは、役をどう表現するのか、どう描写するのかということだと思っているのだけれど、製作というのは創造性を実現できる力が加わることだから、その点で違いを感じたね。

ーー『スター・ウォーズ』シリーズもそうでしたが、本作でもあなたは、あらかじめ出来上がった世界観に自然と溶け込んでいた印象です。

ボイエガ:溶け込むカギは、自分がどれほど作品に対して情熱を持てるかだと思っているよ。あと普通だとこの規模の映画は、リハーサルに時間が取れないんだけれど、今回は撮影前に入念なリハーサルが設けられたんだよね。そのおかげも強いかな。それにジェイク役は、自分がずっとやりたいと願っていた役柄だった。僕には昔の自分を演じてみたいという夢があって、ジェイクは16歳から17歳の僕自身に重なるところがあるんだ。もちろん脚本になると多少誇張はされるけれど、ジェイク役を務めたのはすごく楽しかった。それに、ジェイクは自分が演じてきた中で初めて、周囲に関心のないキャラクターだった。ナレーションで世界を淡々と語っていて、彼は「父親とは違う」とも言っているよね。それからパーティーシーンに移るところがとても好きなんだ。彼の反抗心も気に入ったし、2時間の中にジェクが成長していく姿も描かれている。それは製作・撮影チームの支援があって成り立っているものだった。あと、シリーズ作品であっても、今回監督はギレルモ・デル・トロからスティーヴン・S・デナイトに変わった上、キャストも一新したから、僕だけが新参者じゃなかったのも溶け込めた理由の1つかな。

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