千葉雄大、キュートな執事姿がハマる理由ーー『もみ消して冬』で“あざとい魅力”発揮

 主演に山田涼介を迎え、小澤征悦、波瑠、中村梅雀が脇を固めるという豪華な布陣の『もみ消して冬〜わが家の問題なかったことに〜』(日本テレビ系)。その中でも千葉雄大演じる見習い執事・楠木松也がというキャラクターに注目が集まっている。

 千葉は『天装戦隊ゴセイジャー』(テレビ朝日)で役者デビューを果たしたいわば“戦隊ヒーロー出身”の俳優だが、同じく戦隊ヒーロー出身の佐藤健や松坂桃李、菅田将暉らとはどこか違った印象を受ける。それは、個性的すぎるキャラクターを見事に演じ切ってきたことが要因だろう。『桜蘭高校ホスト部』(TBS)ではうさぎの人形を片手にあざとい上目遣いを連発し、ラブリーなキャラを熱演。映画『ReLIFE リライフ』では、28歳ながら高校生役を演じた。

 そして本作では、つやつやなマッシュルームカットで頼りない、でも愛される見習い執事に扮し、その絶妙なキャラクターで、第2話にして早くも視聴者の心を掴んだ。

 第2話では、秀作(山田涼介)の兄・博文(小澤征悦)が、浜野谷院長(柴俊夫)の愛犬・ジョンを逃がしてしまったことからクビの危機に陥ってしまう。それを聞いた知晶(波瑠)はジョンにそっくりな犬を見つけ、こっそりと家に戻しておくことでジョンが逃げてなかったことにしようと言う。これには秀作も「この人は何を言ってるんだ」と呆れるが、そんな弟はお構いなしに、知晶と博文は作戦を決行する。

 弁護士のツテでジョンの弟を見つけ出した知晶は、楠木とともに犬を引き取る交渉に行く。飼い主に難しいと一度は断られたものの、楠木が潤んだ眼差しで頼み込んだ結果、譲ってもらえることになった。これをきっかけに楠木を認め始めた知晶は“松也”と下の名前で呼ぶように。

 この楠木を演じる千葉、どのカットで映し出されてもあざとい顔をしている。声は少し高め、物腰低い性格と口調で「ご主人様のためなら……」と真摯な姿勢で目をウルウルさせ、こちらを見つめてくる。それをいやらしく見せない演技は、これまで曲者ばかり演じてきた千葉だからこそのものだろう。

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