橋本愛 × 永野芽郁 × 染谷将太、劇中バンドが面白い! 『PARKS パークス』音楽の魅力

 映画を観終わった後、気になったのがハルの存在だ。純やトキオが一歩前に踏み出すきっかけを与えた彼女は、どこから来て、どこへ行ったのか。そもそも彼女は実在したのか。正体不明の少女、ハルは井の頭公園の妖精のようでもあり、彼女が風のように映画のなかを駆け抜けることで事件が起こる。

 

 音楽、人、街、いろんなものが混じり合い、のびのびと動き回る『PARKS パークス』は公園みたいな映画だ。「公園から始まる物語」は観客のなかで膨らんでいき、エンドロールの先に観る者それぞれの公園が広がっている。映画のタイトルが複数形なのは、そういうことなのかもしれない。

■村尾泰郎
ロック/映画ライター。『ミュージック・マガジン』『CDジャーナル』『CULÉL』『OCEANS』などで音楽や映画について執筆中。『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』『はじまりのうた』『アメリカン・ハッスル』など映画パンフレットにも寄稿。監修を手掛けた書籍に『USオルタナティヴ・ロック 1978-1999』(シンコーミュージック)などがある。

■映画情報
『PARKS パークス』
4月22日(土)よりテアトル新宿、4月29日(土)より吉祥寺オデヲンにて公開
出演:橋本愛、永野芽郁、染谷将太、石橋静河、森岡龍、佐野史郎、柾木玲弥、長尾寧音、岡部尚、米本来輝、黒田大輔、嶺豪一、原扶貴子、斉藤陽一郎、麻田浩、谷口雄、池上加奈恵、吉木諒祐、井手健介、澤部渡(スカート)、北里彰久(Alfred Beach Sandal)、シャムキャッツ、高田漣
監督・脚本・編集:瀬田なつき
音楽監修:トクマルシューゴ
劇中歌:PARK MUSIC ALL STARS「PARK MUSIC」
エンディングテーマ:相対性理論「弁天様はスピリチュア」
製作:本田プロモーションBAUS
制作プロダクション:オフィス・シロウズ
配給:boid
2017年/日本/カラー/118分/シネマスコープ/5.1ch
(c)2017本田プロモーションBAUS
公式サイト:http://parks100.jp/

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