椎名林檎、河瀬直美、水道橋博士ら各界著名人が絶賛! 『ムーンライト』コメント公開
3月31日に公開される『ムーンライト』より、著名人コメントが公開された。
本作は、第89回アカデミー賞作品賞受賞した人間ドラマ。自分の居場所を探し求める主人公シャロンの姿が、少年期、ティーンエイジャー期、成人期の3つの時代で描かれる。
この度、椎名林檎、河瀬直美、ピーター・バラカンら各界の著名人よりコメントが寄せられた。コメントは下記の通り。
コメント 一覧
椎名林檎(演出/音楽家)
せわしない日々、私が二時間休めるのなら、迷わず再びこの作品を選ぶでしょう。
映画というものに対して期待する要素のすべてが、奥床しくも詰まっていました。
川上洋平 [Alexandros] Vocal & Guitar
「私は一体誰なんだ?」という疑問は永遠に僕達を苦しめるけど、同時に歩ませてもくれる。他人と違い過ぎて狂いそうになっていたらこの映画を観て欲しい。
李 相日(映画監督)
魂の純粋さは、過酷な苦しみや孤独との引き換えでしか得られないのか…そのことに、今でも胸が締めつけられる
河瀬直美(映画監督)
あの日、あのとき、あの場所においてきてしまった
確かな想いがここにある。
園子温(映画監督)
マハーシャラ・アリの素晴らしい演技とその存在感が全編に美しい影を落とす。
その影はムーンライトに包まれてブルーになる
深田晃司(映画監督)
恐ろしくシンプルで純朴な、それだけに忘れ難い恋愛映画。
ブラックムービーのステレオタイプから遠く離れて、青く暗く輝くアメジストのように美しい映像は、見る角度によって色彩を変える。
ここにはただ人間がいる。
水道橋博士(浅草キッド/漫才師)
映画は暗闇の中で語られる光のストーリーだ。人生に黒色はない。夜でさえ月は必ず光っている。全ての人間は個性で彩られ発色している。まるで自分が登場人物のひとりであるかのようにスクリーンの色彩に溶けていく感覚。
峯岸みなみ(アイドル・タレント)
逃れようのない狭い社会で、辛い想いをしながらも、もがいてもがいてやっと大人になったシャロンは少年の綺麗な心を持ったままでした。
愛する人を映す美しい瞳が印象的で
これはとてつもなく純粋なラブストーリーなんだと気付かされました。
森本千絵(アートディレクター)
全てを受け入れていくフラジールな眼差しが忘れられない
闇の中に鮮やかな色彩を見たかのようだ
誰もが針飛びした人生を回っているのかもしれない
この純愛に光を射した監督が素晴らしい
そしてこれに作品賞を与えたアカデミー賞にも拍手したい"
豊田エリー(女優・タレント)
主人公シャロンが大人になるまでの、3つの時間。どんなに容姿が逞しくなっても、
彼の中にはいつでもあの孤独な少年が居て、愛を求めている。
私たちはみんな色んな時間、色んな自分を抱えて生きているんだ。
山内マリコ(作家)
どうして生きなくちゃいけないんだろう。
そんな疑問を浮かべる、深い深い悲しみをたたえた目が忘れられない。
ブルボンヌ(女装パフォーマー・ライター)
太陽のように眩しく鮮やかなものに人は憧れがちだけど、暗闇の中にほんのり輝く月の光みたいな美しい人生もあることを、この映画は教えてくれる
武田砂鉄(ライター)
人は、「忘れたい過去」と「覚えておきたい過去」を上手に区分けすることができない。その双方を背負い、うつむきながら歩く後ろ姿が美しい。
山崎まどか(コラムニスト)
まるで月明かりの下で自分自身が誰かを愛し、愛されたかのような記憶を観客の心に宿す美しいラブ・ストーリー。誰かを密やかに想う気持ちがどんな痛みも恐怖も越えていくという瞬間に、息が止まりそうになりました。
ピーター・バラカン(音楽評論家)
見終わった後、翌日もずっと余韻が残るこんな映画は珍しい。その静かな感動を具体的な言葉にすると陳腐になりそうですが、ぜひとも多くの人に味わってもらいたいです
佐々木俊尚(作家・ジャーナリスト)
完璧な映像、完璧なショット、完璧な音楽。
人種と同性愛というとほうもなく重いテーマ。そのすべてが重ね合わさった地平から、主人公の一途さがあまりにも切なく突き刺さってくる。圧倒的だ。
■公開情報
『ムーンライト』
3月31日(金)、TOHOシネマズシャンテほかにて全国公開
監督・脚本:バリー・ジェンキンス
エグゼクティブプロデューサー:ブラッド・ピット
キャスト:トレバンテ・ローズ、アッシュトン・サンダース、アレックス・ヒバート、マハーシャラ・アリ、ナオミ・ハリス、アンドレ・ホーランド
提供:ファントム・フィルム、カルチュア・パブリッシャーズ、朝日新聞社
配給:ファントム・フィルム
原題:「MOONLIGHT」/2016/アメリカ/111分/シネマスコープ/5.1ch/R15+
(c)2016 A24 Distribution, LLC
公式サイト:moonlight-movie.jp