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『ファインディング・ドリー』MovieNEX発売記念 ピクサー・スタジオ現地取材

『ファインディング・ドリー』クリエイター陣が明かす、作品世界の創造とタコのハンクの制作秘話

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 『ファインディング・ドリー』MovieNEX発売を記念したピクサー・アニメーション・スタジオ現地取材。第3回は、『ファインディング・ドリー』の世界の創造について、そして新キャラクターであるタコのハンクについて、それぞれの作業工程に携わったクリエイターたちによるプレゼンテーションの模様をレポートする。(参考:【第1回】『ファインディング・ドリー』監督&プロデューサーが語る、ピクサー作品成功の秘訣【第2回】ピクサー日本人クリエイターが語る、『ファインディング・ドリー』制作の裏側と日米アニメの違い

 まずは、プロダクション・デザイナーのスティーブ・ピルチャーとアート・ディレクターのドン・シャンクが、『ファインディング・ドリー』における作品世界の創造についてを解説。

20170107-FindingDory-sub1.JPG(左から)スティーブ・ピルチャー、ドン・シャンク

 『ファインディング・ドリー』でプロダクション・デザイナーを務めたスティーブ・ピルチャーは、作品のビジュアル面をオーガナイズする際に有効なのは、「デザインをいくつかの部分に分けること」だと説明する。

「分け方はそれぞれのセットによって異なるが、『ファインディング・ドリー』の場合は、(1)珊瑚礁、(2)外洋、(3)海藻の森、(4)海洋生物研究所のある人間界の4つ、つまり環境が変わる部分だった」

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 珊瑚礁は“家”をイメージして主に丸い形を使って作り上げ、水以外は何もない外洋は孤独で怖い世界をイメージ。海藻の森はリズム感のあるモチーフを使用し、人間界は珊瑚礁とは正反対の角張ったテイストでデザインしていくことを心がけたという。

「デザインをする際、このようにそれぞれの環境に明確なコントラストをつけることを考えるんだ。そうすることで、より感情に訴えるイメージや場面を作ることができて、観客の記憶にも残りやすくなる。だからまず最初に基本的なデザインを考えることはとても重要なんだ」

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 アート・ディレクターのドン・シャンクは、通常はコンセプトスケッチを20個ほど描き、それを最初に監督たちに見せてからどういうものをセットに入れるかを決めるが、『ファインディング・ドリー』ではすべてのパートのセットデザインを作ったと明かす。

「(アンドリュー・スタントン)監督たちが、カメラの動きや機能を想定した上でデザインを決めたいと希望したんだ。なので、セットを作ることによって、カメラの動きや角度が明確になるようにした」

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 セットデザインについても、実際に海洋生物研究所に足を運んで撮影した膨大な量の写真から、独特な要素を見つけてデザインを作るための参考にしたという。

「たった2秒しか映らない場所でも、その2秒に真実味を持ってもらうために、細かくデザインをするようにしている。アニメーション映画は実写映画と違ってすべてを一から作らなければいけない。もちろん無駄はできないけど、ここは映らないからと決めつけて手を抜くこともできないんだ。デザインのディテールにこだわり過ぎて、数秒しか映らないということを忘れてしまうこともあるほどだよ(笑)」

      

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