ジェンダーフリー体現する柴咲コウ、次期大河ドラマ『おんな城主 直虎』は代表作に?

 「女は女らしく」という抑圧を超える役柄には、例えば『ベルサイユのばら』のオスカルのような男装の麗人から性同一性障害の役まで、古今東西いろんなパターンがあるが、『おんな城主―』の直虎や『大奥』の吉宗は、自分が女性であることを嫌がったり否定したりしない。女であることを受け入れながら、女の枠には捕らわれず、自分のやりたいことを実行していく。直虎の人生は、お家の犠牲になり結婚も出産もできなかった悲劇の女性として描くこともできるが、プロデューサー、脚本家ともに女性である今回の大河では、そうはならないだろう。みずからの意志で結婚しない人生、出産しない人生を選んでいく。それでも女性が豊かな人生を送れることを、柴咲コウが彼女ならではの感性で演じてくれるはずだ。

■小田慶子
ライター/編集。「週刊ザテレビジョン」などの編集部を経てフリーランスに。雑誌で日本のドラマ、映画を中心にインタビュー記事などを担当。映画のオフィシャルライターを務めることも。女性の生き方やジェンダーに関する記事も執筆。

■放送情報
『おんな城主 直虎』
2017年1月8日(日)スタート(全50回)
[NHK総合]毎週日曜20:00〜20:45
[NHK BSプレミアム]毎週日曜18:00〜18:45
作:森下佳子
主演:柴咲コウ
制作統括:岡本幸江
プロデューサー:松川博敬
演出:渡辺一貴、福井充広、藤並英樹
公式サイト:http://www.nhk.or.jp/naotora/

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