菅田将暉のラブシーンはなぜ美しい? 少年らしさの中に宿る艶っぽさ

 菅田将暉のキスは魅惑的だ。見る者を惹きつける美しさを持ち、独特の色気を放つ。一瞬で心を奪われ、飲み込まれるほどの麗しさ。エロチシズムを漂わせる艶があるのだ。

 今、そんな菅田の勢いが止まらない。今年だけでも9本の映画、4本のドラマ、8本のCM出演と活躍が目覚ましい。また、レギュラー出演している現在放送中のドラマ『校閲ガール』は、好調で高視聴率をマーク。2017年もすでに4本の映画に出演することが発表されている。10〜20代の女性を中心に人気を博している菅田だが、最近では男性をはじめ幅広い層の支持を集めつつあるのだ。

 なぜ30代以上の女性や、若い男性からも好感を持たれるのか。その理由のひとつがラブシーンにあるように思う。菅田は、2013年に公開された映画『共喰い』(主人公・篠垣遠馬役)で、木下美咲らとの濡れ場を熱演。当時19歳ということもあり、菅田は「性描写は、めちゃくちゃ緊張しましたが、遠馬もそうだったんだろうなと思います。特に、後半のラブシーンでは、ライトも熱くて、ポトポトと汗がしたたり落ちました」(引用:菅田将暉&青山真治監督が『共喰い』の果敢な性描写の舞台裏を激白 | ニュースウォーカー)と語っているように、初々しさがあり、そこがまたリアルだった。

 また、「汗は全然足してないです。リアルでしたから」(引用:菅田将暉&青山真治監督が『共喰い』の果敢な性描写の舞台裏を激白 | ニュースウォーカー)ともコメント。菅田の緊張と興奮が妙に生々しく、じっとりと纏わりつくような濃厚さがあった。そんな体当たりのラブシーンに、胸を打たれた観客は少なくないはずだ。19歳にして、滴る汗の中にもすでに色気を滲ませていた菅田。だからこそ、彼の姿は私の脳内に鮮烈に記憶された。

 菅田の持つ色っぽさが開花されたのは、2015年に公開された映画『ピース オブ ケイク』ではないだろうか。同作で見せた多部未華子とのキスシーンには、衝撃が走った。泥酔した川谷(菅田将暉)が梅宮志乃(多部未華子)に強引にキスするのだが、これがもうとにかくセクシーなのだ。初のキスシーンで緊張していたという菅田は、リアリティーを出すためにも実際に飲酒して挑んだという。ここから、菅田の色気はとどまるところを知らない。

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