須賀健太は“空気を変える”演技派俳優に 子役時代から最新作『バースデーカード』まで考察

須賀健太の快進撃に迫る

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 そして『バースデーカード』では、前述したように“陽”を一手に引き受けるお調子者キャラでありながら、時にはしんみりと、時には感情的に物語に光を当て続けた。“大切な人の死”をテーマにしつつも、前向きに物事を捉えようと必死に頑張る登場人物たちのなか、彼の存在が良い意味での不協和音を響かせる。俳優を評するときに、“空気を変えられる”という表現が使われることがあるが『バースデーカード』の須賀の演技を見た時、そんな言葉が頭をよぎった。彼の登場するシーンは、スパッと作品の空気感やテンポが切り替わり物語が躍動する。

 「役者としてもっともっと頑張っていかないと」と語っていた須賀だが、ここ数年の演じてきた役柄の幅は目を見張るものがある。果たして次はどんな役柄に挑むのだろうかーー自然とそんなことを考えてしまう若手実力派俳優だ。

■磯部正和
雑誌の編集、スポーツ紙を経て映画ライターに。基本的に洋画が好きだが、仕事の関係で、近年は邦画を中心に鑑賞。本当は音楽が一番好き。不世出のギタリスト、ランディ・ローズとの出会いがこの仕事に就いたきっかけ。

■公開情報
『バースデーカード』
10月22日(土)全国ロードショー
出演:橋本愛、ユースケ・サンタマリア、須賀健太、中村蒼、谷原章介、木村多江、安藤玉恵、黒田大輔、清水伸、田中圭、洞口依子、宮崎あおい
監督・脚本:吉田康弘
主題歌:「向日葵」木村カエラ(ELA / ビクターエンタテインメント)
(c)2016「バースデーカード」製作委員会
公式サイト:birthdaycard-movie.jp

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