パトリシオ・グスマン監督による計4時間23分のドキュメンタリー『チリの闘い』、9月に劇場公開へ

パトリシオ・グスマン『チリの闘い』公開へ

 チリの映画監督パトリシオ・グスマンが1975年から1978年にかけて発表したドキュメンタリー映画『チリの闘い』が、9月よりユーロスペースにて公開されることが決定した。

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『チリの闘い』ティザーチラシビジュアル

 本作は、『光のノスタルジア』『真珠のボタン』のグスマン監督による計4時間23分に及ぶドキュメンタリー。第1部・ブルジョワジーの叛乱(1975)、第2部・クーデター(1976)、第3部・民衆の力(1978)の三部によって構成されており、東西冷戦期の1970年、チリで誕生した世界初の社会主義政権・アジェンデ政権の政治的緊張と社会主義政権の終焉を映し出す。

 1973年9月11日にチリ・クーデターを契機にフランスに亡命したグスマン監督は、クリス・マルケル監督やキューバ映画芸術産業庁(ICAIC)の支援を得て本作を完成させている。昨年開催された山形国際ドキュメンタリー映画祭2015で日本初上映が行われた。

 

 また、本作の公開を記念して、8月に東京のアテネ・フランセ文化センターにて、パトリシオ・グスマン監督特集が行われることも決定している。

パトリシオ・グスマン監督特集

会場:アテネ・フランセ文化センター
日程:2016年8月24日(水)〜8月27日(土)
料金:後日発表

8月24日(水)
17:00〜『頑固な記憶』(59分)
18:30〜『ピノチェト・ケース』(110分)

8月25日(木)
16:30〜『サルバトール・アジェンデ』(100分)
18:15〜トーク:「映画史の中のパトリシオ・グスマン」岡田秀則(東京国立近代美術館フィルムセンター主任研究員)
19:30〜『頑固な記憶』(59分)

8月26日(金)
16:40〜「ピノチェト・ケース」(110分)
19:00〜「サルバトーレ・アジェンデ」(100分)

8月27日(土)
特別先行上映
14:30〜『チリの闘い」第一部(96分)
16:40〜『チリの闘い」第二部(88分)
18:40〜『チリの闘い」第三部(79分)
20:00〜トーク:「政治と詩が出会うところ グスマンの魅力」斉藤綾子(映画研究者)

■公開情報
『チリの闘い』
2016年9月、ユーロスペースにて劇場公開決定
監督:パトリシオ・グスマン
第一部 ブルジョワジーの叛乱(1975)96分
第二部 クーデター(1976)88分
第三部 民衆の力(1978)79分
配給:アイ・ヴィー・シー
(c)1975, 1976, 1978 Patricio Guzman

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