マイケル・ムーア監督、『世界侵略のススメ』にコメント 「今年の最高傑作だという自信がある」

マイケル・ムーア、最新作について声明発表

 最新監督作『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』の日本公開を5月27日に控えるマイケル・ムーア監督が作品に込めたメッセージを発信した。

 『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』は、『ボウリング・フォー・コロンバイン』『華氏911』のムーア監督が手がけたドキュメンタリー映画。米国防総省に代わってムーア監督自らが“侵略者”となり、世界のジョーシキを略奪し、アメリカに持ち帰ろうとする模様を描く。

 ステートメントの中で、ムーア監督は今回の作品を「私の作品で“最も危険で破壊的な映画”だ」と自認する。その理由を「アメリカの国民に、いかに簡単にまともな社会を築けるかを示しているから」だとし、「互いが互いを思いやり、無料の医療保障があり、素晴らしい教育システムがあり、副業を持つ必要がなく、年に最低1ヶ月の有給があり、有給の産休があり、戦争やドラッグが無く、犯罪者が社会復帰の援助が得られるため刑務所がガラガラの、そんな社会です。私がそれらの国々をご紹介します。そして我々アメリカ人に伝えられてきた“ウソ“を暴きます」と断言している。

 さらに、「あなたが目にする今年の最高傑作だという自信があります。面白くて、空いた口が塞がらない、2時間を最も有効に使えます」と自信を覗かせ、「ぜひ感想を聞かせて下さい! 私のtwitterやfacebookまでお寄せください。後悔はさせません! 為になり、面白くて、驚き、感心して、怒り、明日の元気が湧きます。アメリカの歴史において、このタイミングでこの映画を完成させられた事をとても嬉しく思っています」と、メッセージを寄せている。

マイケル・ムーア 最新作についてのステートメント(全文)

『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』は、ある批評家が指摘したように私の作品で“最も危険で破壊的な映画”です。なぜならアメリカの国民に、いかに簡単にまともな社会を築けるかを示しているからです。互いが互いを思いやり、無料の医療保障があり、素晴らしい教育システムがあり、副業を持つ必要がなく、年に最低1ヶ月の有給があり、有給の産休があり、戦争やドラッグが無く、犯罪者が社会復帰の援助が得られるため刑務所がガラガラの、そんな社会です。私がそれらの国々をご紹介します。そして我々アメリカ人に伝えられてきた“ウソ“を暴きます。

フランス人は我々アメリカ人よりも多くの税金を支払っていると思われていますが、同じサービスを得るために我々アメリカ人が払う費用をトータルで考えると、我々より少ないです。
学生は大学の学費で破産しません。事実、貧しいとされる国々でさえ国民全員の大学の学費を国が負担出来ます。
司法が、ある特定のグループの人種を投獄させるために動かない国々を想像して下さい。
戦争や他国侵略のためにお金を使うのではなく、他の民主主義国家は自国の人々のためにお金を使っているとしたら?

今回私が何度も何度も目撃した一番大切な事実:女性が真の政治的・経済的権力を持つ国は全ての国民の生活がより良くなる。想像してみてください。
これらの国は実際に存在するのです、そこは“アメリカ以外の文明国家“なのです! 我々は長い間欺かれ、間違った方向に導かれてきました。私はこの事について話すだけでなく、この映画で実際にお見せします。フィンランドの学校、ノルウェーの刑務所、明るく人間的なドイツの工場(みなが中流クラスの賃金を稼いでいます)、フルコースの食事が出るフランスの公立小学校のランチ風景、借金や奨学金の意味を知らないスロベニアの大学生たち。
これらが、『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』が破壊的である理由です。この映画を観るだけで十分なんです。何百万人もがこの事を知り、この作品からインスピレーションを得られればゲームは終わりです。ウォール・ストリート、利権独占の政治家、とにかく「どうしたって実現出来ないんだ!」と言い続ける上司や長老。とにかくこれは、彼らによる集団のウソなんです。私はこの映画でこれらの事実を突き付けたいのです。

これが、私がどうしても皆さんに『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』を見て欲しい理由です。あなたは多分すでにtwitterやfacebookで「マイケル・ムーアの最高傑作だ」というのを目にしているかもしれません。それに異論はありません。あなたが目にする今年の最高傑作だという自信があります。面白くて、空いた口が塞がらない、2時間を最も有効に使えます(プライベートに割く時間としても短いしね)。

ぜひ感想を聞かせて下さい! 私のtwitterやfacebookまでお寄せください。後悔はさせません! 為になり、面白くて、驚き、感心して、怒り、明日の元気が湧きます。とにかくお約束できるのは、がっかりさせる事はないでしょう。

長年のサポートありがとうございます。過去数か月に渡り、声援を送り続けてくれてありがとうございます。アメリカの歴史において、このタイミングでこの映画を完成させられた事をとても嬉しく思っています。

マイケル・ムーア

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■公開情報
『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』
5月27日(金)全国ロードショー
監督・製作・脚本:マイケル・ムーア
配給:KADOKAWA
原題:WHERE TO INVADE NEXT/2015年/アメリカ/119分/シネスコ/PG-12
(c)2015, NORTH END PRODUCTIONS
公式サイト:sekai-shinryaku.jp

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