蛭子能収、トリンドル玲奈ら『任侠野郎』完成披露イベントに登壇 蛭子「最初は違和感を覚えた」

上段写真:【左から】やべきょうすけ、北原里英(NGT48)、蛭子能収、トリンドル玲奈、福田雄一、徳永清孝監督

 

 蛭子能収初主演作『任侠野郎』の完成披露イベントが5月4日に都内で行われた。イベントには、和装した蛭子能収やトリンドル玲奈をはじめ、北原里英(NGT48)、やべきょうすけ、福田雄一、徳永清孝監督が登壇した。

 『任侠野郎』は、ドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズや『ニーチェ先生』を手掛けた福田雄一が脚本を務め、現在ブレイク中の漫画家・蛭子能収が伝説のヤクザを主演している任侠映画。本イベント参加者以外にも、柳楽優弥、大谷亮介、中尾明慶、安田顕、佐藤二朗ら、実力派俳優たちが出演している。

 ヤクザ同士の抗争を描いた本作で、かつては関東で最も恐れられていたヤクザ“柴田源治”役を演じた蛭子は、普段のキャラクターとの差が大きい役柄に対し「最初は違和感を覚えた。撮影現場では、カメラマンさんと監督の指示通りに動いていた」とコメント。本作が映画初監督である清永は、制作のきっかけについて「以前から福田さんとは一緒にドラマや映画を作りたいという話をしていた。それで今回映画を撮る機会をいただいたので、福田さんに相談したら蛭子さんで任侠映画を撮りたいっという提案がありました」と明かした。脚本を手掛けた福田が「蛭子さんの任侠映画はずっとあたためていた企画だった。ものすごいベタな流れなのに大きな間違いがひとつあるみたいな、少しズレている作品を作るのが好きで、今回も任侠もので一番主演してはいけないのは誰だろうって考えた時に思い浮かんだのが蛭子さんだった」と蛭子を抜擢した理由を語ると、続けて徳永は「前半は違和感を覚えるかもしれないが、後半へ進むにつれてどんどん蛭子さんがかっこよくなっていく。蛭子さんが主演で本当に大丈夫なのって思う人もいると思うが、かっこいい蛭子さんが撮れていると思います」と蛭子の好演を語った。

 

 柴田源治に父親を殺害された女組長・正岡時子を演じるトリンドルは「最初は娘役と聞いていたんですけど、衣装合わせの時に娘役から組長役に変わったことを教えてもらった」と戸惑いがあったことを告白。すると徳永が「蛭子さんの娘より、組長役の方が違和感がないので、この変更は正解だった」と役の変更について説明を入れ、会場に笑いを誘った。また、本作で佐藤二朗扮する榊組組長の愛人役を演じる北原里英は、「今回も体をはるシーンが多かったが、AKBグループの中でもパンチラさせたら一番だという誇りを持って挑ませてもらいました」と述べ、佐藤二朗との共演ついて聞かれると「里英ちゃんは近くで見ても綺麗だねって言われたのが嬉しかったです」と振り返った。佐藤二朗や安田顕などの俳優陣について問われた清永は、「二朗さんは台本に忠実だが、追加してくるアドリブの量が尋常じゃないほど多い。どこにどういう演技を追加するのか、朝一にプレゼンしてくるのですが、本番前に行うテストの時点からふざけてきます。安田さんは、なんの前振りもなくアドリブを入れてきますね」と、個性派揃いの現場の様子を楽しげに語った。

 

 蛭子能収の殺陣シーンが見せ場のひとつである本作。榊組の若頭・牛島を演じたやべきょうすけは「当てるふりをするはずの段取りの段階で、本当に首を切られたのは初めての経験だった。蛭子さんに切られて痛がっている僕を見て、中尾明慶が笑っていたのが印象深く残っている」と蛭子と殺陣を行った時のエピソードを明かすと、蛭子が「そんなに迷惑をかけていたとは思わなかった」と語った。

 イベントの途中では、柴田源治の決め台詞「お控えなすって」を蛭子が生披露するシーンやトリンドルが時子になりきって「みんな任侠野郎よろしく頼むわよ」と凛とした表情でコメントする一幕も。さらには4月25日に誕生日を迎えた清永監督に、蛭子が誕生日プレゼントを渡すサプライズも行われた。

 最後の締めのコメントを求められた蛭子は「この映画をみなさんがどう思ったかは知りませんが、面白いと思ったなら近所の人や友人に意外と面白かったよって広めてほしい。逆に面白くないと思った人は黙っていてください。それと、Twitterで広めるのは面白かったと思った人だけにしてください」と冗談交じりに話し、イベントは終了した。

(文・取材=泉夏音)

 

■公開情報
『任侠野郎』
6月4日(土)全国ロードショー
監督:徳永清孝
脚本:福田雄一
出演:蛭子能収、トリンドル玲奈、北原里英(NGT48)、安田顕、大谷亮介、中尾明慶、やべきょうすけ、橋本マナミ、大悟(千鳥)、橘ケンチ(EXILE)、佐藤二朗
公式サイト:ninkyo-yaro.com

関連記事