峯田和伸、麻生久美子に熱烈アプローチ!? ドラマ『奇跡の人』会見で麻生に「恩返ししたい」
ロックバンド・銀杏BOYZの峯田和伸が初の連続ドラマ主演を務める『奇跡の人』(NHK BSプレミアム)の試写会が、4月14日にNHK放送センターにて行われた。主人公・亀持一択を演じる峯田和伸ほか、相手役の鶴里花を演じる麻生久美子、鶴里花の娘で目と耳に障害を持った鶴里海を演じる住田萌乃、脚本を手がけた岡田惠和、制作統括を務めた後藤高久(NHK)と河野英裕(AXON)が登壇し、同作の魅力を明かしている。
本作は、重度のハンデキャップを克服したヘレン・ケラーと彼女に光を与えた“奇跡の人”アン・サリバンの物語をモチーフに、『心がポキッとね』(フジテレビ)『ど根性ガエル』(日本テレビ)の岡田惠和が書き下ろしたオリジナルドラマ。うだつの上がらないダメ男・亀持一択が、過酷な人生と闘うタフな女性・鶴里花に恋をし、彼女と、目と耳に障害を持つ彼女の娘・海のことを手助けしようと奮闘する姿を描く。
岡田は、「誰もが知っている名作を現代流に、自分達にしかできないドラマにしたかった。まさかNHKで実現できるとは思っていなかった」と、ドラマ制作への思いを明かし、主人公に峯田を起用した理由については、「一択の役は、企画しているときから銀杏の峯田くんみたいなひとがいいって言ってたんですけれど、どこを探しても銀杏の峯田くんみたいなひとは見つからなくて(笑)、駄目元で本人にオファーしてみようと。ドラマ主演はされていなかったので、どうかなと思ったんですけれど、やっていただいて」と語った。また、峯田は自身の役柄について、「まるっきり自分のままではなくて、でも自分の中にちっちゃい峯田和伸がたくさんいて、その中に一択がいて。いるいる、身に覚えがある。それをボーンと出してやろうと」と、自らのパーソナリティーとの関係を明かした。また、麻生は、「わたしの役は“元ヤン”で苦戦していて。見た目もそうだけれど、殴る蹴るみたいなことがありまして。アクションが苦手なので、時間をかけて撮影していただいて。峯田さんを必要のないところで本気で殴ったりして、すみませんでした」と謝るが、峯田は「いえ、嬉しかったです」と応え、会場を笑わせた。今回、オーディションによって起用された子役の住田萌乃は、耳と目に障害がある難役について、「怒っているときや悲しいときに、海は声を出せないので唸り声をあげる。それがむずかしかったです。モノが来てもまばたきをしなかったりとか、むずかしかった」と、その苦労を明かした。
峯田にオファーを受けた決め手について質問が飛ぶと、「出ようと思ったのは、麻生さん。僕、ずっと音楽をやっていたんですけれど、初めてお芝居の経験をさせてもらったのが『アイデン&ティティ』(2003)という映画で、そのときに麻生さんと共演して。お芝居のことは初めてでなにもわからなくて、そのときに何回も失敗したんですけれど、全部受け止めてくれたのが麻生さんで、恩人なんです。(中略)麻生さん(が共演)だと聞いて、会社の人の意見もなにも聞かず、やるやるって」と回答。麻生はそんな峯田の演技について、「お芝居をしている感じがしないところがすごいなと。そのまんまでいつも全力で、役と峯田さんの境目がないような、そんな気にさせる。だからといって役と峯田さんは違うんですけれど、それほど自然」と評し、自身へのラブコールについては、「嘘だと思っていましたけれど、こんな場でもおっしゃっていただいて嬉しいです。わたしはなんにもしていないですけれど……」と応えた。しかし峯田は、「十分、僕はわかっているんですよ。共演するのは(恩を返す)二度とないチャンスなので。なにも洋服とか買ってあげられていませんし。ちゃんと目を見て話すことで恩返しができれば」と、自身の思いを伝え、またも会場を笑わせた。
また、制作統括の河野は、峯田の現場での役割について、「本人にムードを作ろうという気はないと思うけれど、ムードメイカーになっている。みんな、一択さんの芝居に一生懸命ついて行っているから」と、和やかな現場作りの一端を担っていることを明かし、岡田は「“よく映ろう”という気が、ここまでない人はいない。そこがやっぱりロック」と、その態度を評した。
『奇跡の人』は、4月24日(日)より放送スタート。なお、リアルサウンド映画部では近日、河野英裕プロデューサーのインタビューを掲載予定だ。
■ドラマ情報
プレミアムドラマ『奇跡の人』
2016年4月24日(日)〜6月12日(日)
BSプレミアム 毎週日曜 午後10時〜(49分・連続8話)
※再放送は、毎週土曜 午後11時45分〜
作:岡田惠和
出演:峯田和伸、麻生久美子、住田萌乃、浅香航大、中村ゆりか、勝地涼ほか