渋谷で29年続くバーの店主が語る“おじさん”論 林伸次『おじさんになっても』刊行

 渋谷で29年続くワインバー「bar bossa」の店主・林伸次による最新エッセイ『おじさんになっても』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)が発売された。

 1969年生まれ、徳島県出身の林は、レコード店や飲食店勤務を経て1997年に「bar bossa」をオープン。以来、勢いよく活躍する人、偉くなった人、落ち目になった人など、バーカウンター越しにさまざまな大人たちを見てきた。57歳になった林自身も、人の名前が出てこない、新しい音楽がわからない、流行についていけない、といった戸惑いを覚えるようになったという。

 本書は「自分は、知らないうちに嫌われるおじさんになっていないだろうか」「若い人たちは、おじさんの何を嫌がっているのだろう」との自問から綴られた26篇のエッセイをまとめたもの。昔話、タメ口、恋愛、服装、体臭、お酒、若い人との距離感など、おじさんがついやってしまうことについて、ときに容赦なく、ときにやさしく考察していく。

 林はおじさんがついやってしまうことを「おじさんの禁止事項集」ではないと明言、「年齢を重ねたからこそ、伝えられることがある」「会社や肩書きとは別の場所で、もう一度、新しいことを始めることもできる」とし、「少し気をつけて、少し頭を下げて、これまでの経験を上手に手渡せば、人生後半は、意外と悪くない」というメッセージを一貫して伝えている。

 なお、第5章に収録された「日本で一番わかりやすくてためになる小さな飲食店の始め方 300万円でお店をやろう」は、note主催の「創作大賞2025」入賞作。本書刊行にあたり、小説家・エッセイストの燃え殻、『嫌われる勇気』著者の古賀史健、スープ作家の有賀薫からも推薦コメントが寄せられている。

■書誌情報
『おじさんになっても』
著者:林伸次
価格:1,760円(税込)
発売日:2026年8月21日
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン

■目次
第1章 おじさんになってわかってきたこと
第2章 やっていいこと、やらないほうがいいこと
第3章 おじさんって気持ち悪いですか?
第4章 歳を重ねたからこそできること
第5章 新しい居場所をつくる 〜小さなお店を始めるという選択

関連記事