【漫画】田舎の会社、人間関係の“あるある”とは? 『地方女子 孤軍奮闘』が描く生きづらさ
地方での暮らしにどこか息苦しさを感じたことはないだろうか。Xに投稿された漫画『地方女子 孤軍奮闘』は、そんな閉塞感と向き合いながらも、自分の好きなことを諦めきれない女性の姿を描いた作品だ。作者の赤松かおりさん(@matsubottukuri)に、制作の背景やストーリー構成について話を聞いた。(望月悠木)
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田舎特有の閉塞感を出すために意識したこと
――なぜ『地方女子 孤軍奮闘』を制作したのですか?
赤松かおり(以下、赤松):「自分が感じていた閉塞感や、“周囲と同じように生きなければならない”という圧迫感を、作品として形にしたい」と思ったことがきっかけです。
――ちなみに、本作はノンフィクション作品なのですか?
赤松:私自身が見聞きしたことや、日常の中で感じた違和感が反映されている部分はありますが、特定の出来事や人物をそのまま描いた作品ではありません。複数の要素を組み合わせ、登場人物や設定、エピソードは作品として再構成しています。ですので、「どの場面が実体験で、どの場面が創作か」を明確に分けるよりは、全体としてフィクション作品として読んでいただければと思います。
――「田舎」で生活する女性が生きづらさを抱えながらも、自分の殻を破っていくストーリーでしたね。
赤松:地方には自然の豊かさや近隣住民との距離の近さなど、良いところはありますが、仕事や生き方の選択肢が限られていたり、ネガティブな側面も少なくない。「そうした環境の中で、周囲に合わせようとしながらも、『本当は自分の好きなことを仕事にしたい』という思いを捨てきれない女性を描きたい」と考え、ストーリーを考えました。
――具体的にどのように構成していったのですか?
赤松:「『自分の居場所がない』と感じている主人公が、好きなことを通して少しずつ外の世界とつながっていく」という感情の流れを軸に組み立てました。主人公を急に成功させるのではなく、『仕事や恋愛で失敗し、自信を失いながらも、絵を描くことだけはやめられない』という状態から始めています。自分の好きなことを信じるといっても、迷いや不安がなくなるわけではありません。「何度も『やめた方がいいのでは?』と考えながら、それでも少しずつ行動する姿を描きたい」と思い、構成しました。
――主人公のよしこはどのように作り上げましたか?
赤松:真面目で周囲の目を気にしやすく、自信はないけれど、内側には頑固な部分や好きなものへの強い思いを持っている人物として作りました。また、“華やかな主人公”というよりは、読者が身近に感じられる、ごく普通の女性として描くことを意識しています。
――田舎特有の閉塞感が印象的でした。こうした空気感を出すために意識したことは?
赤松:「誰か1人を明確な悪役にしないこと」を意識しました。地方で感じる息苦しさは、露骨な悪意から生まれるというよりも、「心配しているから」「普通はこうだから」という善意や常識の積み重ねによって生まれることが多いと感じています。そのため、登場人物には強い言葉を言わせすぎず、何気ない質問や会話の中に、主人公が追い詰められていく感覚を入れました。
――今後はどのように漫画制作を展開していく予定ですか?
赤松:今後も、日常の中で感じる生きづらさや、人が自分の居場所を見つけていく過程をテーマにした作品を描いていきたいです。私自身も日々迷いながら制作を続けていますが、そうした感情を作品にすることで、同じような経験をした人に「自分だけではない」と感じてもらえる漫画を描ければと思っています。
・赤松かおり公式サイト「まつぼっくり舎」:https://akamatsukaori.com/
・赤松かおり運営の無料イラスト素材サイト「運命のリゾートイラスト素材」:https://xn--bww52a.biz/sozai/