【漫画】難病の妻との旅行、目標の「TSSPP」って? 旅行記『夫婦で金沢旅行に行った話』にほっこり
妻の病気が判明し、動けるうちに行こうと決めた旅先は金沢だった。旅行エッセイ漫画『夫婦で金沢旅行に行った話』が、Xで約8000のいいねを集めている。
これを描いたことで作者・カレーとネコさん(@kareneko02)のもとに、同じ病気を抱える読者からのメッセージや多くの感想が届いたという。病気のことを重く描かない、そう決めてポジティブに描かれた本作について、作者に話を聞いた。(小池直也)
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――投稿の反響はいかがでしたか。
カレーとネコ:再掲なのですが、今回の方が温かい言葉をかけてくださる方がいたり、同じ病気の方からDMが届いたりと反響がありました。色々な方から感想を聞けてよかったなと思います。SNSの投稿は全然伸びないときもあるし、広がるときもあるので、タイミングは大事ですね。
――パートナーのご病気が分かってからも、エッセイ漫画を描き続けられたのですね。
カレーとネコ:最初はもう辞めようと思っていました。でも当時は、漫画を描くことで不安が紛れるところがあり、そのために描いていたんです。妻の入院中も毎回LINEで「こういうの描きたいんだけど」と相談しながら描いていましたね。自分が題材になることは特に何も言われなかったですね。
――旅行先が金沢になった経緯を教えてください。
カレーとネコ:もともと旅行に行きたいという話はしていて、どこかのタイミングで「まだ元気なうちに行きたいね」と。僕も妻も割と前向きというか、あまりネガティブに考えないタイプなので、退院したあとに自然とそういう話が出ていました。友達が金沢に住んでいたので「ちょうどいいかも」という流れだったと思います。
――本作を描く際に意識したことは。
カレーとネコ:病気の話ですけど、重く描かないというのは常に意識していました。周りに心配をかけるよりは、「前向きで楽しそう」とか「旅行に行きたくなった」くらいの気持ちになってもらえたら嬉しいなという感じで。
――漫画のなかの奥様が、とても可愛らしく描かれている印象を受けました。
カレーとネコ:多少は盛って描いているかもしれません(笑)。自分はデフォルメして小さく描いたり、漫画的な表現は入れています。
――手書きの文字も印象的でした。
カレーとネコ:文字が可愛いとは昔から言われていて。あたたかい雰囲気を出したいときは手書きにしますね。この作品は全部手書きです。
――制作で苦労した点はありますか。
カレーとネコ:金沢駅の鼓門と近江町市場のシーンですね。写真を見ながら描きましたが、線を一本一本描いていくので、死ぬほど時間がかかりました(笑)。
ただ、旅行に行く漫画なので背景はちゃんと描きたいなと思って。写真をそのまま漫画に取り込むやり方だと、さっぱりしすぎるので頑張りましたね。
――宿で交わす何気ない夫婦の会話も印象に残りました。
カレーとネコ:ああいう会話も実際にしたと思いますね。この時期は妻が長く歩けなかったので、疲れたらホテルに戻って休憩して、また出るを繰り返していました。食事に関しては制限がなく、ラーメンも問題なく食べられるんですよ。
ラーメンなら金沢駅の近くにある「麺屋大河」はおすすめです。1時間くらい並んで食べましたが、めちゃくちゃ美味しくて。過去に食べた味噌ラーメンで一番。並ぶ価値はありますね。
――旅行から時間が経った現在は、どのように過ごされていますか。
カレーとネコ:金沢以降は近場ばかりですね。関西に住んでいるので、滋賀や和歌山には行きますが、金沢以上の遠出はしていないです。漫画制作も忙しくなってきて、なかなか旅行に行けていません。
妻の状態は治らない病気ですけど、薬のおかげで多少よくなったな、という感じ。良くも悪くも、以前ほど干渉しなくなったところはありますね。慣れもあると思います。病気が日常に溶け込んで、普段通りに過ごしています。
――ご自身にとって、この作品はどんな位置づけでしょう。
カレーとネコ:自分でもお気に入りの作品です。作中に写真の話が出てきますが、写真のように漫画に残せたのは大きいですね。再掲したときや自分で見返したときも楽しめますし、思い出に刻めてよかったなと。
――今後の展望を聞かせてください。
カレーとネコ:商業向けにずっとネームを書いていて、ストーリー漫画とギャグ漫画を並行して進めています。どちらかが形になったら嬉しいですね。
妻が病気をしていた頃から商業とは少し遠ざかっていたので、引き続き挑戦しつつ、SNSでも日記漫画やギャグ漫画を描いていけたらと思っています。PR漫画やサービス紹介漫画のお仕事も募集しているので、お声がけいただけたら嬉しいです。